2月1日、対カナダ関税賦課となるか
【注目ポイント】「1.44300カナダドル」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「1.46680カナダドル」超え模索も
【シナリオ②】同レート割れなら、「1.42500カナダドル」付近までの下落を想定
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「1.42500~1.46680カナダドル」
30日の海外時間に、トランプ米大統領が「2月1日にカナダとメキシコからの輸入品に25%の関税措置を発動する」と改めて表明したことで、カナダドルおよびメキシコペソが主要通貨に対して弱含む展開に。米ドル/カナダドル(以下、ドルカナダ)についてもカナダドル安主導で急騰し、一時「1.45894カナダドル」を付ける展開となっています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が緩やかな右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足を上抜ける“好転”になりつつある(上図黄色丸印)こと、3) ローソク足の下方に青色雲(=サポート帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが低位置から右肩上がりになりつつある(上図赤色点線丸印)ことから、現在のドルカナダ・日足チャートは上昇トレンド序盤を示すチャート形状であると判断します。
その他では、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・+2σライン付近を推移する“上昇バンドウォーク”になりつつあること、またⅱ) BB・±2σラインが拡張する“エクスパンション”になりつつあることを合わせると、今後のドルカナダはもう一段の上値切り上げとなる蓋然性(がいぜんせい)が高そうです。
そんな中、足もとにおける注目ポイントは・・・青色雲の上辺である先行1スパンをメドとする「1.44300カナダドル」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「1.44300カナダドル」で下値サポートされた場合は、「(下値支持帯での)値固め完了」→「もう一段の上値切り上げ」となりそうです。当該ケースでは、「(1月30日に付けた直近高値である) 1.45894カナダドル超え」や「遅行スパンの上放れ」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、20年3月のコロナショック時に付けた高値レートである「1.46680カナダドル」(上図Ⓐ赤色線)超えを模索する動きとなりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「1.44300カナダドル」を終値ベースで割り込んだ場合は、「下値基準線割れ」→「もう一段の下押し」となりそうです。当該ケースでは、「SARの売りサインへの転換」や「遅行スパンの“好転フェイク(ダマし)”」、また「+DIと-DIの収斂」なども伴いながら、青色雲の下辺である先行2スパンをメドとする「1.42500カナダドル」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落を想定すべきでしょう。ただし、現状では㋐ 青色雲が厚い形状(=強い下値支持帯)となっていること、また㋑ 200日MAが右肩上がりでの推移となっていることから、下値余地は限定的でしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下のドルカナダはもう一段の上値追いを模索する中、当面※は「1.42500~1.46680カナダドル」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
足もとでは、日本時間本日午後10時30分に公表されるカナダの11月月次GDP(国内総生産)や米国の12月PCEデフレーター(個人消費支出)の結果とともに、引き続きトランプ米大統領の関税に関する発言(SNSも含む)や市場の思惑等がドルカナダの相場動意となりそうです。
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