ＥＣＢ理事会議事要旨 全メンバーが０．２５％の利下げに同意

12月11・12日開催の欧州中央銀行（ＥＣＢ）理事会の議事要旨

全メンバーがレーン氏の提案である0.25％の利下げに同意した。
今後数カ月および数四半期にわたってインフレ率の基本予測が正しいことが確認されれば、政策の引き締めを徐々に緩和することが適切であると考えられた。
一部のメンバーは、今回の会合で0.50%の利下げが妥当であるとし、そのような大幅な利下げの可能性について、踏み込んで検討すべきだと指摘した。これらのメンバーは、一連の予測作業を通じてユーロ圏の経済見通しが悪化していることを強く指摘し、世界および国内の政治的不確実性が多数ある中で、成長リスクは下方に傾斜していることを強く指摘した。
インフレ率を持続的に２％に戻すための進展が段階的だが完了していないこと、また、現在広がるリスクと不確実性を考慮すると、0.25％の利下げが適切であることにメンバーは広く同意した。
ディスインフレーション（インフレ鈍化）がまだ完了していないため、大幅な利下げを行うことは時期尚早であることが強く指摘された。さらに、0.50％の利下げは、ＥＣＢが経済状況について実際よりも悲観的な見方をしていると受け取られる可能性があると指摘された。
メンバーは、景気減速のかなりの部分は、金融政策では対処できず、政府が対処する必要のある構造的要因に起因する可能性が高いと指摘した。