[資源・新興国通貨1/14~17のポイント&注目通貨] 豪雇用統計でRBAの利下げ観測が強まるか!?

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最新投稿日時:2025/01/14 10:31 - 「[資源・新興国通貨1/14~17のポイント&注目通貨] 豪雇用統計でRBAの利下げ観測が強まるか!?」(八代和也)

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[資源・新興国通貨1/14~17のポイント&注目通貨] 豪雇用統計でRBAの利下げ観測が強まるか!?

著者:八代和也
投稿:2025/01/14 10:31

今週のポイント

先週(1/6- )、豪ドル/米ドルは20年4月以来、NZドル/米ドルは22年10月以来の安値をつけました。FRBの利下げ観測の後退から米ドルが全般的に堅調に推移していることが、豪ドル/米ドルやNZドル/米ドルの主な下落要因と考えられます。CPI(消費者物価指数)など米経済指標の結果を受けてFRBの利下げ観測が一段と後退する場合、豪ドル/米ドルやNZドル/米ドルはさらに下押しする可能性があります。

トランプ米次期大統領は、カナダとメキシコから輸入する全ての製品に25%の関税を課す考えを示しています。カナダドルとメキシコペソは、両国の関税をめぐるトランプ次期大統領の発言や各種報道には要注意。高率の関税発動の現実味が増す場合、その国の通貨には下落圧力が加わりそうです。

加藤財務相は7日、足もとの“円安”について「一方的、急激な動きがみられる」、「投機的な動きを含め為替市場の動向を憂慮しており、行き過ぎた動きに対しては適切な対応をとる」と述べました。これらはこれまでと同じで発言にサプライズはありません。加藤財務相や三村財務官による“円安”けん制のトーンが強まる場合、本邦当局による為替介入(米ドル売り・円買い介入)への警戒感から米ドル/円が下落して、クロス円(豪ドル/円やNZドル/円など)はそれに引きずられる可能性があります。

今週の注目通貨ペア(1):<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.09700NZドル~1.11000NZドル>

先週発表された豪州の24年11月CPI(消費者物価指数)トリム平均値は前年比3.2%と前月の3.5%から上昇率が鈍化し、11月小売売上高は前月比0.8%と市場予想の1.0%を下回りました。

CPIトリム平均値と小売売上高の軟調な結果を受け、市場ではRBA(豪中銀)は次回2月17-18日の政策会合で0.25%の利下げを行うとの観測が強まりました。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)によると、市場が織り込む次回会合の利下げ確率は、先週初めの5割程度から一時7割程度へと上昇しました。

今週は16日に豪州の12月雇用統計が発表されます。雇用統計が市場予想と比べて弱い結果になれば、次回RBA会合での利下げ観測が一段と強まるとともに、豪ドル/NZドルが軟調に推移しそうです。

今週の注目通貨ペア(2):<米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.42500ドル~1.45000カナダドル>

10日に発表されたカナダの12月雇用統計は失業率が6.7%、雇用者数が前月比9.09万人増と、いずれも市場予想(6.9%と2.50万人増)よりも強い結果でした。

それにも関わらずカナダドルは対米ドルで軟調に推移しました(米ドル/カナダドルは堅調に推移)。カナダの雇用統計と同時刻に発表された米国の雇用統計の強い結果の方が市場でより強く意識されたためと考えられます。

今週はカナダの11月卸売売上高(15日)や12月住宅着工件数(16日)が発表されるものの、材料として力不足かもしれません。米ドル/カナダドルは米経済指標の結果に影響を受けやすい地合いになりそうです。FRBの利下げ観測が一段と後退する場合、米ドル/カナダドルは堅調に推移すると考えられます。

トランプ次期大統領による対カナダ関税がどうなるのかにも注目です。トランプ次期大統領の発言や各種報道によって高率の関税発動への懸念が市場で強まる場合、米ドル/カナダドルには上昇圧力が加わりそうです。

八代和也
マネ―スクエア シニアアナリスト
配信元: 達人の予想

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