ニデックは朝高後に一時下げ転換、９月中間期営業益は過去最高も通期予想は据え置き

　ニデック<6594.T>は朝高後に一時下げに転じた。２３日の取引終了後、２５年３月期第２四半期累計（４～９月）の連結決算を発表した。売上高は前年同期比１１．８％増の１兆２９３８億１１００万円、営業利益は同４．９％増の１２１０億円となった。営業利益は上期としては過去最高となり、計画を上振れして着地した。これを手掛かりに買いが先行したものの、通期の業績予想は据え置きとなったほか、中間期の最終利益は同２８．５％減の７５５億７２００万円と、計画に対して下振れして着地したとあって、買いは続かず目先の利益を確定する目的の売りに押された。

　ＨＤＤ用モーターが回復し、ＡＩデータセンター向け水冷モジュールをはじめとする新たな分野での売上高が伸びた。車載部門でのニデックＰＳＡイーモーターズの連結子会社化による影響も寄与した。加えて、精密小型モーター関連で収益性の高い事業ポートフォリオへの転換が進んだことなども奏功したものの、急速な円高が進行したことに伴い、為替差損約２７３億円が発生した。

出所：MINKABU PRESS