「押し目買い」「打診買い」が奏功しそう
【注目ポイント】「93.180円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「95.000円」付近までの上昇を想定
【シナリオ②-1】同レート割れなら、「92.150円」付近までの下押し
【シナリオ②-2】「92.150円」割れなら、「90.000円」付近までの下落も視野
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「92.150~95.000円」
【トレードアイデア】「押し目買い」「打診買い」
先月29日および今月1日(日本時間2日未明)、本邦当局による為替介入※に伴う円高フローの影響もあり、対円通貨ペアであるNZドル/円も弱気主体の動きに。一時「90.778円」まで大きく下落した後、「下値固め」→「反発/上昇フロー」となり、足もとではV字回復の相場付きとなっています。(※本稿執筆[10日]時点では報道ベース)
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日および200日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足を上放れる“好転”が示現していること、3) ローソク足の下方に薄い形状の赤色雲(=先行スパン、抵抗帯)があること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが低位置から右肩上がりでの推移になりつつある(上図赤色点線丸印)ことから、現在のNZドル/円・日足チャートは、上昇トレンドを示すチャート形状であると判断します。
その他メルクマールでは、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・+1σラインと同・+2σラインの間で推移する“上昇バンドウォーク”となっていること、さらにはⅱ) BB・±2σラインが拡張する“エクスパンション”が示現していることを合わせると、今後のNZドル/円はもう一段の上値トライとなる可能性も。
そんな中、足もとで注目すべきポイントは・・・BB・+1σラインをメドとする「93.180円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「93.180円」で下値サポートされた場合は、「上昇バンドウォーク継続」→「もう一段の上値追い」となりそうです。当該ケースでは、「SARの買いサインへの転換」や「BB・+2σライン(≒94.210円)超え」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、4月29日に付けた高値水準である「95.000円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇を想定すべきでしょう。
[シナリオ②-1]
一方で、「93.180円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「上昇バンドウォーク崩れ」→「一旦の下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「SARの売りサイン継続」や「(赤色雲の上辺である)先行2スパン(≒92.500円)割れ」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「92.150円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下押しとなりそうです。
[シナリオ②-2]
さらに「92.150円」を割り込んだ場合は、「基準線割れ」→「もう一段の下値切り下げ」となる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンのローソク足への近接」や「+DIと-DIの収斂」なども伴いながら、BB・-2σラインおよび200日MAをメドとする「90.000円」(上図Ⓑ’紫色線)付近までの下落も視野に入れるべきでしょう。
上記シナリオ①および②(1、2)を概括すると、現下のNZドル/円はもう一段の上値切り上げを模索する中、当面※は「92.150~95.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。) よって、当該レンジをベースとした「押し目買い」ないしは「打診買い」が奏功しそうです。
他方、[シナリオ②-2]で記載した「90.000円」については、刹那的なフローも含めて、テクニカル理論上“あり得る水準”として捉えるのが妥当でしょう。よって、(理論上あり得る)同水準までの動きも含めたリスク管理を行うのが得策と考えます。
最新人気記事
新着ニュース
新着ニュース一覧-
今日 03:21
-
今日 03:05
-
今日 02:44