*13:05JST アルプス技研 Research Memo(5):アグリ人材の拡大のほか、介護関連事業においても注目すべき成果あり
■主な活動実績
1. 採用及び教育実績
アルプス技研<4641>成長のドライバーとなる人材の採用については、2023年新卒採用者(単体)として289名(2022年は330名)を確保するとともに、質を重視したキャリア人材についても120名程度を採用したことで期末の技術社員数(単体)は4,516名(前期末比351名増)に増加した※。2024年新卒採用者についても約210名が入社予定である。また、外国籍人材については、コロナ禍に伴う入国制限が解除されたことにより、グローバルエンジニア約40名及びアグリ人材約100名を受け入れ、期末の外国籍人材数は520名となっている。
※パナR&Dの吸収合併(2023年4月1日付け)も技術社員数(単体)の増加に寄与した。
また、教育についても約1,000にも上る講座数を用意し、各拠点にて2,463回の勉強会を実施した。テーマは、資格取得やキャリア開発、リーダー育成のほか、最近では先端分野を担う技術者育成に注力している。
2. 新規事業等の進捗
(1) 農業関連分野
アルプスアグリキャリアについては、国内における農業人材不足は顕著であり、コロナ禍に伴う入国制限の解除ととともに体制を整え、成長軌道へと乗せていく考えだ。特にアグリテック※から就農(派遣)まで幅広い人材サービスを提供することにより課題解決を図る方向性を描いている。2023年12月期は外国籍人材約100名の受け入れと国内新卒採用者約40名の入社により、期末のアグリ人材数は約300名規模(うち、外国籍人材は約200名)となり、事業拡大とともに単月黒字化も視野に入ってきたようだ。今後はグループ会社のDONKEYとの連携などにより、ロボット等を活用したアグリテック分野へも展開していく計画である。
※農業領域でIoT やドローンなど情報通信技術を活用すること。
(2) 介護関連分野
介護関連事業サービスを行うアルプスケアハートについては、まずは国内人材の活用による訪問介護サービスを相模原市から開始し、神奈川県、首都圏、そして全国へと事業所を拡充する計画である。2023年12期は、3月に5号店(相模大野)、5月に6号店(元住吉)、8月に7号店(成瀬)、11月に8号店(南大沢)を開設したほか、2024年に入ってからも1月に9号店(武蔵新城)、2月に10号店(八王子)を開設し、着々と店舗数を増やしている。
また、2024年1月4日には、横浜市でサービス付き高齢者住宅事業等を展開する(株)たんぽぽ四季の森を連結子会社化した※1。アルプスケアハート(訪問介護事業)との連携をはじめ、2024年5月頃に入居開始予定(現在建築中)の未来型ケアハウス「ふれあいの杜 さがみ湖」※2とのシナジー創出を目指す。
※1 取得原価は246百万円(のれんは現時点で未確定)。
※2 医療・看護及び介護サービス付きの高齢者向け住宅(アルプスケアハートが運営する)。
(3) ものづくり事業
「ものづくり事業」の中核を担う子会社DONKEYについては、持続可能な都市農業の実現に向けて、農作業支援ロボットによるスマート農業一貫体系の確立を目指しており、(株)NTTデータ経営研究所等との協業により、小型運搬ロボットの実証実験に取り組んでいる。作業時間の削減などで実績を積み重ね、既に試験販売を開始しているが、量産化にはまだ時間を要する見通しである。他社に先駆けることで、この分野でのデファクトスタンダードを取る戦略を描いているようだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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1. 採用及び教育実績
アルプス技研<4641>成長のドライバーとなる人材の採用については、2023年新卒採用者(単体)として289名(2022年は330名)を確保するとともに、質を重視したキャリア人材についても120名程度を採用したことで期末の技術社員数(単体)は4,516名(前期末比351名増)に増加した※。2024年新卒採用者についても約210名が入社予定である。また、外国籍人材については、コロナ禍に伴う入国制限が解除されたことにより、グローバルエンジニア約40名及びアグリ人材約100名を受け入れ、期末の外国籍人材数は520名となっている。
※パナR&Dの吸収合併(2023年4月1日付け)も技術社員数(単体)の増加に寄与した。
また、教育についても約1,000にも上る講座数を用意し、各拠点にて2,463回の勉強会を実施した。テーマは、資格取得やキャリア開発、リーダー育成のほか、最近では先端分野を担う技術者育成に注力している。
2. 新規事業等の進捗
(1) 農業関連分野
アルプスアグリキャリアについては、国内における農業人材不足は顕著であり、コロナ禍に伴う入国制限の解除ととともに体制を整え、成長軌道へと乗せていく考えだ。特にアグリテック※から就農(派遣)まで幅広い人材サービスを提供することにより課題解決を図る方向性を描いている。2023年12月期は外国籍人材約100名の受け入れと国内新卒採用者約40名の入社により、期末のアグリ人材数は約300名規模(うち、外国籍人材は約200名)となり、事業拡大とともに単月黒字化も視野に入ってきたようだ。今後はグループ会社のDONKEYとの連携などにより、ロボット等を活用したアグリテック分野へも展開していく計画である。
※農業領域でIoT やドローンなど情報通信技術を活用すること。
(2) 介護関連分野
介護関連事業サービスを行うアルプスケアハートについては、まずは国内人材の活用による訪問介護サービスを相模原市から開始し、神奈川県、首都圏、そして全国へと事業所を拡充する計画である。2023年12期は、3月に5号店(相模大野)、5月に6号店(元住吉)、8月に7号店(成瀬)、11月に8号店(南大沢)を開設したほか、2024年に入ってからも1月に9号店(武蔵新城)、2月に10号店(八王子)を開設し、着々と店舗数を増やしている。
また、2024年1月4日には、横浜市でサービス付き高齢者住宅事業等を展開する(株)たんぽぽ四季の森を連結子会社化した※1。アルプスケアハート(訪問介護事業)との連携をはじめ、2024年5月頃に入居開始予定(現在建築中)の未来型ケアハウス「ふれあいの杜 さがみ湖」※2とのシナジー創出を目指す。
※1 取得原価は246百万円(のれんは現時点で未確定)。
※2 医療・看護及び介護サービス付きの高齢者向け住宅(アルプスケアハートが運営する)。
(3) ものづくり事業
「ものづくり事業」の中核を担う子会社DONKEYについては、持続可能な都市農業の実現に向けて、農作業支援ロボットによるスマート農業一貫体系の確立を目指しており、(株)NTTデータ経営研究所等との協業により、小型運搬ロボットの実証実験に取り組んでいる。作業時間の削減などで実績を積み重ね、既に試験販売を開始しているが、量産化にはまだ時間を要する見通しである。他社に先駆けることで、この分野でのデファクトスタンダードを取る戦略を描いているようだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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