電算システムHD Research Memo(6):情報サービス事業、収納代行サービス事業ともに好調で増収を達成(2)

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最新投稿日時:2024/03/25 11:46 - 「電算システムHD Research Memo(6):情報サービス事業、収納代行サービス事業ともに好調で増収を達成(2)」(フィスコ)

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電算システムHD Research Memo(6):情報サービス事業、収納代行サービス事業ともに好調で増収を達成(2)

配信元:フィスコ
投稿:2024/03/25 11:46
*11:46JST 電算システムHD Research Memo(6):情報サービス事業、収納代行サービス事業ともに好調で増収を達成(2) ■電算システムホールディングス<4072>の業績動向

(2) 収納代行サービス事業
収納代行サービス事業の売上高は23,967百万円(前期比8.5%増)、営業利益は2,546百万円(同39.0%増)となった。2022年に稼働した大型案件を含む新規獲得先の取り扱いが引き続き順調に推移したことで、売上高・利益とも拡大した。新規顧客開拓先として地方自治体に注力した結果、公金収納代行件数が増加し売上増に寄与した反面、計画件数を上回れず計画未達となった。また後払い決済サービスは順調に拡大し増収に貢献した。

主力の収納・集金代行サービスの売上高は22,000百万円(同9.2%増)だった。売上高が伸長するとともに利益率が高いスマートフォン決済利用が広がりを見せるなか、システム運用の効率化等も相まって、利益が大きく伸びた。新規獲得は一般企業、自治体とも好調であり、今後逐次稼働することから、引き続き順調に推移すると見込んでいる。

オンライン決済サービスの売上高は993百万円(同3.7%減)と前期比で若干下回った。送金サービスの売上高は366百万円(同8.6%減)と、円安等の影響を受けた国際送金サービスに足を引っ張られた。国内送金はイベント型案件に加えて従来から取引のある大口先の需要により前期比増収となったが、国際送金サービスの落ち込みをカバーし切れなかった。

収納代行周辺サービスについては、一部導入店のサービス終了による影響があり、売上高は317百万円(同9.5%減)だった。また、運用経費削減により、事業全体の営業利益は計画を上回った。

なお、収納・集金代行サービスやオンライン決済サービスにおいて、払込票をペーパーレス化し、代わりに電子バーコードを顧客に届けるコンビニ収納代行サービス「PAYSLE」は順調に増加した。一方で、一部大口先の契約終了に対し、公金取り扱いの増加を期待したが、同社取り扱い外である地方税統一QRコード(以下、eL-QR)の利用が拡大し、処理件数は前期比減少となった。

eL-QRを使った納税は、2023年4月1日から開始された。固定資産税や自動車税種別割など納税者に馴染みの深い地方税について、今後、地方団体から送付される納付書に付されたeL-QRを読み取ることで、地方税共同機構が管理・運営するeLTAX(エルタックス)内の特設サイトである「地方税お支払サイト」や、スマートフォン決済アプリを通じたキャッシュレス納付が可能となるほか、eL-QR対応金融機関であれば全国どの金融機関窓口でも地方税の納付が可能となる。なお、eL-QRの導入により金融機関における地方税の収納事務も大きく効率化されるため、eL-QRへの移行が進むことで、同社においては今後の需要減少につながる可能性がある。

3. 財務状況と経営指標
2023年12月期末の資産合計は、前期末比15,119百万円減少し、57,051百万円となった。これは、現金及び預金が3,382百万円、前払費用が1,220百万円増加した一方で、金銭の信託が18,166百万円、のれんが595百万円、契約資産が511百万円減少したことによる。負債合計は、同16,227百万円減少し、36,277百万円となった。これは主に契約負債が1,980百万円増加したものの、収納代行預り金が18,495百万円減少したことによる。純資産合計は、同1,108百万円増加し、20,774百万円となった。これは主に「信託型従業員持株インセンティブ・プラン(E-ship)」導入に伴う自己株式の増加による540百万円の減少、及び親会社株主に帰属する当期純利益計上による利益剰余金1,616百万円の増加による。この結果、自己資本比率は同9.1ポイント上昇の36.1%となり、財務の安定度が増している。また流動比率は同17.4ポイント上昇の142.0%と資金繰り面も安定しており、総じて良好な財務状況である。

4. キャッシュ・フローの状況
2023年12月期における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の状況は、前期末と比較して3711百万円増加し12,816百万円(前期末比40.8%増)となった。このうち営業活動によるキャッシュ・フローとして増加した資金は5,506百万円(前期は1,907百万円増加)となった。主な要因は前払費用の増加1,220百万円、法人税等の支払による1,169百万円の減少、税金等調整前当期純利益の増加3,167百万円、契約負債の増加1,980百万円である。営業活動によるキャッシュ・フローは増加したが、新規顧客の開拓をはじめとする取引規模の拡大が奏功したと考えられる。投資活動によるキャッシュ・フローは852百万円の減少(前期は866百万円減少)となった。主な要因は無形固定資産の取得による支出466百万円、有形固定資産の取得による支出357百万円である。財務活動によるキャッシュ・フローは941百万円の減少(前期は5百万円減少)となった。主に「信託型従業員持株インセンティブ・プラン」導入に伴う自己株式の取得599百万円、配当金の支払い388百万円による。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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配信元: フィスコ

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