住友ベークライト 簡便な多臓器連結培養を可能にしたMPSデバイスを開発

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最新投稿日時:2024/03/12 12:48 - 「住友ベークライト 簡便な多臓器連結培養を可能にしたMPSデバイスを開発」(PR TIMES)

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住友ベークライト 簡便な多臓器連結培養を可能にしたMPSデバイスを開発

配信元:PR TIMES
投稿:2024/03/12 12:48
医薬品開発の非臨床試験において動物実験代替やヒト外挿性の問題に対する一つの解決手段として注目されている生体模倣システム(MPS)

住友ベークライト株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:藤原一彦)は、医薬品開発の非臨床試験において動物実験代替やヒト外挿性の問題に対する一つの解決手段として注目されている生体模倣システム(Microphysiological System:MPS)用デバイスの開発状況についてお知らせします。 本製品は2024年度中の実用化を目指し、研究機関での実証研究を進めています。 本研究は、AMED再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(再生医療技術を応用した高度な創薬支援ツール技術開発)の「オンチップ灌流型MPSを基礎とした肝と他臓器が関与する薬物動態・毒性の予測系開発」(課題番号:JP22be1004201)」(P3参照)の支援により実施しています。


【背景】
創薬において動物実験は、薬剤の安全性や効果を評価するための重要な手法の一つですが、動物実験のみでヒトにおける薬剤への反応を評価することは、ヒトと動物の生物学的・生理学的な違いがあるため、動物実験のみで得られた結果が必ずしもヒトに当てはまるわけではなく限界があります。また、動物実験には倫理的な問題があるため、動物実験を最小限に抑え、より正確な結果を得ることができる動物実験代替法が求められています。

当社は、2017年からAMED再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(再生医療技術を応用した創薬支援基盤技術の開発、AMED-MPS1)に参加し、プラスチックの表面処理技術、精密加工技術、組み立て技術を活かして大学や企業と複数のMPSデバイスの開発に取り組んでまいりました。
2022年からスタートしたAMED再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(再生医療技術を応用した高度な創薬支援ツール技術開発、AMED-MPS2)においては、東海大学マイクロ・ナノ研究開発センター木村啓志教授が考案した、研究者が操作しやすい開放系で、多臓器の連結培養が可能な臓器ブロック型ユニバーサルプラットフォームとなるMPSデバイスの開発・製品化を進めています。


【スターラ式オンチップポンプ多臓器MPSデバイスの特長】
当社が開発中のMPSデバイスは6系統の複数臓器モデルチップが搭載されており、1つのチップは2つの開放型の細胞培養部(チャンバーA・B)があり、それらを2本の送液流路で接続した構造となっています。このため、専用のスターラ装置に載せてスターラバーを回転させることによってマイクロポンプを駆動させ、2つの培養部間の培地を灌流することができます。また、プレートはANSI/SLAS規格に準拠しており、培養部は24ウェル細胞培養用プレートと同じサイズとなっています。このため、市販のセルカルチャーインサートなどの培養器材をそのまま活用することができ,様々な種類の細胞を簡便に共培養できるという特長があります。また、PDMS*未使用のため、器材への低分子吸着が低減されています。さらに、培養部底面をポリスチレンから細胞凝集塊形成シート等に変更することで、目的に即した培養系を設計することが可能です。


開発中のMPSデバイスの外観写真


【スターラ式オンチップポンプ多臓器MPSデバイスのポイント】
●内蔵スターラ式ポンプにより簡便かつ安定な灌流培養を実現
●セルカルチャーインサート等の汎用培養器材との組み合わせで最大4臓器の連結培養が可能な
臓器ブロック型ユニバーサルプラットフォーム
●開放系のMPSデバイスであり、通常の培養器材と同等の操作性を実現
●PDMS※未使用のため、器材への低分子の吸着を低減
●ウェル底面を細胞凝集塊形成シート等へ変更でき、ユーザーの目的に応じた実験系のデザインが可能

※ PDMSはポリジメチルシロキサン(Polydimethylsiloxane)の略称で、シリコーンの一種。マイクロ流体デバイスの素材として長年にわたって使用されている。PDMSは疎水性が高いため、低分子化合物が収着しやすい。

【今後の予定】
2024年7月にオンチップポンプ型多臓器MPSデバイスの多施設での評価を開始し、2025年度中の一般発売を計画しています。さらに、MPSデバイスの性能向上やMPSを活用した創薬支援サービス等の事業化を見据えて、研究開発に取り組んでいます。


【研究成果のご紹介】
2024年2月21日、東京大学大学院工学系研究科酒井康行研究室より本MPSデバイスを活用した研究成果がPNAS Nexusにオンライン掲載されました。
詳細については以下URLよりご確認下さい。

雑誌名 :PNAS Nexus
題 名:Gut-Liver Microphysiological Systems Revealed Potential Crosstalk Mechanism Modulating Drug Metabolism
著者名 :Dhimas Agung Kurniawan, Sylvia Leo, Mutsumi Inamatsu, Sohei Funaoka, Taichi Aihara, Mizuno Aiko, Inoue Rei, Takeshi Sakura, Hiroshi Arakawa, Yukio Kato, Tomoaki Matsugi, Katsuhiro Esashika, Nobuaki Shiraki, Shoen Kume, Kenta Shinha, Hiroshi Kimura, Masaki Nishikawa, Yasuyuki Sakai
DOI: 10.1093/pnasnexus/pgae070
URL: https://doi.org/10.1093/pnasnexus/pgae070







国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)
本件紹介ページ https://www.amed.go.jp/program/list/13/01/012.html


本製品・取組みについてのお問合せ先
住友ベークライト株式会社 S-バイオ事業部 
TEL:03-5462-4831
­問合せフォーム:https://inquiry.sumibe.co.jp/m/j_s-bio
配信元: PR TIMES

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