今週のポイント
今週(2/19- )は、カナダと南アフリカの1月CPI(消費者物価指数)、メキシコの2月前半CPIが発表されます。カナダドルや南アフリカランド、メキシコペソはCPIの結果が材料になりそうです。市場では、BOC(カナダ中銀)やSARB(南アフリカ中銀)、BOM(メキシコ中銀)のいずれも、次の一手は利下げになると予想しています。CPIの結果を受けて利下げ観測が強まるかどうかに注目です。
22日のTCMB(トルコ中銀)の会合では、政策金利は45.00%に据え置かれそうです。前回1月の会合時の声明で、「月次のインフレ率の基調に大幅な鈍化がみられ、またインフレ期待が予測範囲に収束するまで、政策金利は現行水準に維持される」としたからです。22日の会合で政策金利が据え置かれ、またTCMBの金融政策スタンスに変化がみられなければ、トルコリラに大きな反応はなさそうです。
豪ドル/円やカナダドル/円などのクロス円は、米ドル/円の動向に注意が必要かもしれません。本邦当局による円安(米ドル/円の上昇)をけん制するトーンが強まれば、米ドル/円はいったん下落する可能性があります。その場合、クロス円も引きずられることも考えられます。
今週の注目通貨ペア(1):<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.05800NZドル~1.07500NZドル>
豪ドル/NZドルは2月12日に一時1.05809NZドルへと下落し、23年5月以来、およそ9カ月ぶりの安値をつけました。RBNZ(NZ中銀)が次回28日の政策会合で利上げを行うとの観測が強まり(NZドル買い材料)、そのことが豪ドル/NZドルへの下押し圧力となりました。
ただその後、13日に発表されたNZのインフレ期待は1年先が3.22%、2年先が2.50%と、いずれも前回(3.60%と2.76%)から低下しました。この結果を受けてRBNZの利上げ観測が後退して豪ドル/NZドルは反発。16日には1.06976NZドルへと上昇する場面がありました。
市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)によれば、市場が織り込む次回28日のRBNZ会合における確率は、据え置きが約8割、利上げが約2割。同じく、市場が織り込む次回3月18-19日のRBA(豪中銀)会合における確率は、据え置きが約9割、利下げが約1割です。RBNZとRBAのいずれも、次回会合では政策金利は据え置かれるとの見方が有力です。
今週は、20日にRBA(豪中銀)議事録(2/5-6開催分)が公表され、21日に豪州の23年10-12月期の賃金価格指数、23日にはNZの10-12月期の小売売上高が発表されます。それらを受けて、市場のRBAやRBNZの金融政策見通しが大きく変化しなければ、豪ドル/NZドルは方向感が出にくく、1.06NZドル台を中心とした値動きになるかもしれません。
今週の注目通貨ペア(2): <米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.33500カナダドル~1.36300カナダドル>
米ドル/カナダドルは2月13日に一時1.35813カナダドルへと上昇し、23年12月13日以来、2カ月ぶりの高値をつけました。米国の1月CPI(消費者物価指数。2/13発表)が市場予想を上回ったことで、FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ観測が市場で後退し、米ドル/カナダドルへの上昇圧力となりました。
CMEのFedWatchツールによれば、16日時点で市場が織り込む利下げの確率は、次回3月19-20日のFOMC(米連邦公開市場委員会)が10%程度、4月30-5月1日までで30%程度、6月11-12日までで75%程度。9日時点の確率はそれぞれ、16%、60%程度、92%程度でした。FRBの利下げ観測が後退したことで、米ドル/カナダドルは引き続き底堅く推移しそうです。
20日にカナダの1月CPIが発表されます。CPIが市場予想を下回る結果になれば、BOC(カナダ中銀)の利下げ観測が強まるとともに、カナダドル安圧力が加わると想定されます。その場合、米ドル/カナダドルは、1.36212カナダドル(23/11/30高値)に向かって上昇する可能性があります。
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