足もとでは「反省/修正相場」の可能性も
【注目ポイント】「0.87000ポンド」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「0.87500ポンド」付近までの上昇も視野
【シナリオ②】同レート割れなら、「0.86500ポンド」付近までの下落もあり得そう
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「0.86500~0.87500ポンド」
今月11日に直近安値となる「0.86137ポンド」を付けた後、「(青色雲内での)下値固め完了」→「反発/上昇フロー」となっているユーロ/英ポンド。昨日(19日)の終値ベースで200日MA(移動平均線)を上抜け突破するとともに、9月26日に付けた直近高値の「0.87000ポンド」を超える動きとなっています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MAが右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の上方にあること、3) ローソク足が青色雲(=サポート帯、先行スパン)の上方で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが概ね横ばいでの推移になっている(上図赤色点線丸印)ことから、現在のユーロ/英ポンド・日足チャートは上昇トレンドを示すチャート形状であると判断します。
その他メルクマールでは、ⅰ) 上述の通り、ローソク足が200日MAを上抜け突破していること、また、ⅱ) BB(ボリンジャーバンド)・±2σラインが拡張する“エクスパンション”となっていることを合わせると、今後のユーロ/英ポンドはもう一段の上値切り上げとなる可能性も。
他方、ⅰ’) ローソク足がBB・+2σライン近辺で推移していること、さらにはⅱ’) ローソク足と青色雲の上辺である先行1スパンとの乖離が大きくなっていることから、足もとのユーロ/英ポンドの上昇フローは速度超過気味と捉えることも可能です。よって、時間経過とともに「上昇トレンド一服」→「反省/修正相場」も十分あり得ると見るべきでしょう。
そんな中、足もとで注目すべきポイントは・・・200日MAをメドとする「0.87000ポンド」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「0.87000ポンド」で下値サポートされた場合は、「(重要線での)足場固め」→「もう一段の上値追い」となりそうです。当該ケースでは、「上昇バンドウォークの継続」や「遅行スパンの上放れ」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、今年5月以来の高値水準であり、心理的な節目でもある「0.87500ポンド」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇も視野に入れるべきでしょう。
[シナリオ②]
一方で、「0.87000ポンド」を終値ベースで割り込んだ場合は、「重要線割れ」→「一旦の反省/修正相場(=下落フロー)」となる可能性も。当該ケースでは、「上昇バンドウォーク崩れ」や「遅行スパンのローソク足への近接」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、青色雲の上辺である先行1スパンをメドとする「0.86500ポンド」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落もあり得そうです。ただし、現状では青色雲が分厚い形状(=強い下値支持帯)となっていることから、下値余地は限定的でしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、今後のユーロ/英ポンドは下値しっかりの相場付きが継続する中、当面※は「0.86500~0.87500ポンド」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。(※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
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