「夏底」→「年末高」になりやすいNZドル/円
【注目ポイント】「87.500円」を上抜け突破するか否か
【シナリオ①-1】「87.500円」超えなら、「88.520円」付近までの上昇
【シナリオ①-2】さらに「88.520円」超えなら、「90.000円」付近までの上昇も視野
【シナリオ②-1】「87.500円」で上値抑制なら、「86.180円」付近までの下押し
【シナリオ②-2】さらに「86.180円」割れなら、「85.000円」付近までの下落を想定
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「86.180~88.520円」
ここもと、NZドル/円がじりじりと上値を切り上げる動きとなっています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態(上図黄色丸印)になっていること、3) ローソク足が赤色雲の上辺である先行2スパン付近で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが右肩上がりでの推移になりつつある(上図赤色点線丸印)ことから、現在のNZドル/円・日足チャートはレンジ相場を形成しつつ、もう一段の上値追いを模索するチャート形状であると判断します。
その他メルクマールでは、BB(ボリンジャーバンド)・±2σラインが収縮する“スクイーズ”になっていることを合わせると、足もとのNZドル/円は相場の力を結集する時間帯(局面)と捉えて良いでしょう。
そんな中、喫緊の注目ポイントは・・・BB・+2σラインをメドとする「87.500円」(上図黄色矢印および黒色線)を上抜け突破するか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①-1]
これからの時間にかけて「87.500円」を終値ベースで上抜け突破した場合は、「上値抵抗線超え」→「上値追い」へのトリガーとなり得そうです。当該ケースでは、「(BB・±2σラインの拡張である)“エクスパンション”の示現」や「遅行スパンの“好転”(=上放れ)」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、8月1日に付けた直近高値水準である「88.520円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇となりそうです。
[シナリオ①-2]
さらに、「88.520円」を上抜け突破した場合は、「直近高値水準超え」→「もう一段の高値トライ」となりそうです。当該ケースでは、「上昇バンドウォークの継続」や「+DI>-DIのさらなる乖離拡大」なども伴いながら、7月5日に付けた高値水準超えとなる「90.000円」(上図Ⓐ’桃色線)付近までの上昇も視野に入れるべきでしょう。
[シナリオ②-1]
一方で、「87.500円」付近で上値を抑制された場合は、「上値抵抗圧力の強まり」→「下押し」となりそうです。当該ケースでは、「(約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す)21日MA(≒86.750円)割れ」や「“スクイーズ”の継続」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、BB・-2σラインをメドとする「86.180円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下押しとなりそうです。
[シナリオ②-2]
さらに、「86.180円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「下値支持線割れ」→「もう一段の下値追い」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの“逆転”(=下放れ)」や「SARの売りサインへの転換」なども伴いながら、200日MAをメドとする「85.000円」(上図Ⓑ’紫色線)付近までの下落フローを想定すべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括し、チャートのアナロジー(類比)分析をベースに勘案すると、筆者自身の見立ては、順序でいうと[シナリオ①-1]>「シナリオ②-1」>[シナリオ①-2]>[シナリオ②-2]となる蓋然性(がいぜんせい)が高いのではないかと考えます。特に、上記[シナリオ②-2]に関しては、「(テクニカル分析の理論上)あり得る水準」としてとどめるのが得策と考えます。各シグナルの“フェイク(ダマし)”に留意しつつ、ご参考にしていただければ幸いです。
よって、今後のNZドル/円はもう一段の上値切り上げを模索しつつ、当面※は「86.180~88.520円」を“主戦場”(コアレンジ)とする相場付きとなりそうです。(※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
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