【IRアナリストレポート】EMシステムズ(4820)

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最新投稿日時:2023/09/01 12:34 - 「【IRアナリストレポート】EMシステムズ(4820)」(みんかぶ株式コラム)

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【IRアナリストレポート】EMシステムズ(4820)

著者:鈴木 行生
投稿:2023/09/01 12:34

~薬局・クリニック・介護/福祉施設の三位一体で、完全課金型ビジネスを推進~

【ポイント】
・6月に同業のユニケソフトウェアリサーチを買収した。このインパクトは大きい。電子薬歴システムを手掛けるグッドサイクルシステムの子会社化も含めて、調剤システムの6月末のシェアは約43%となった。競合を避け、業界地位を盤石なものとしよう。2年後には利益面でも貢献してこよう。

・課金売上は着実に増えている。サブスク型の契約件数が増加していることによる。さらに、初期売上も顕著に増加している。オンライン資格確認システムの増加に加えて、マイクロソフト社のWindows旧OSサービス終了を前にしたハードウェアの入れ替えが一時的に増加している。

・前期でフルサブスク型のMAPsシリーズの製品が出そろった。全面的にマーケティングしている。契約件数の増大が期待できよう。SaaSの本格化に向けて、新組織を立ち上げ、新しいEM MODELの確立を目指す。まずはインサイドセールスを強化している。

・マイナンバーカードや健康保険証によるオンライン資格確認システムの導入は、今期前半まで継続している。加えて、電子処方箋システムの導入も1月からスタートした。当初の動きは緩やかであろうが、いずれ本格化してこよう。

・昨年8月にMAPs for NURSING CARE(新しい介護/福祉システム)を発売した。今期は償却負担が先行するが、いずれLIFE(エビデンスに基づく長期的介護情報システム)に対応し、業務負担の効率化が図れる上、医療との情報連携も進むことになろう。

・昨年12月に新バージョンのMAPs for PHARMACY DXを発売した。薬局のDXを、①医療機関・患者双方とのつながり、②業務の正確性・継続性、③薬局経営本部のインテリジェント化でサポートする。このサービスは画期的で、今後の需要を牽引しよう。

・中期計画では2024年12月期に経常利益40億円を目標とするが、MAPsシリーズと2つのM&Aの効果を勘案すると、達成は少し先にずれ込もう。ネットワーク化の進展と、サブスク型ストック効果による3部門の収益力向上につれて、株式市場での評価は一段と高まってこよう。

目次
1.特色 薬局向け処方箋処理システム(レセコン)で業界トップ
2.強み 画期的な新システムMAPsシリーズの開発
3.中期経営計画 完全ストック型月額課金ビジネスモデルが本格化
4.当面の業績 2つのM&Aで投資先行ながら増益は確保
5.企業評価 ストック効果の拡大局面へ

EMシステムズ <4820>
企業レーティング
株価
(2023年8月31日)
745円
時価総額 555億円
(74.51百万株)
PBR 2.66倍
ROE 10.6%
PER 25.1倍
配当利回り 1.9%
総資産 27170百万円
純資産 19852百万円
自己資本比率 72.8%
BPS 279.8円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2015.3 11257 1232 1702 965 15.0 5.62
2016.3 13199 1861 2446 1621 23.4 5.87
2017.3 13676 2597 3163 2116 30.2 7.75
2018.3 13953 3063 3618 2369 33.4 9.25
2019.3 13133 2622 3248 1971 27.9 9.50
2020.3 14023 1583 2179 1393 19.7 10.0
2020.12 9660 1037 1469 1062 15.0 10.0
2021.12 14436 1870 2607 1829 25.7 11.0
2022.12 16919 2395 2791 1893 26.8 12.0
2023.12(予) 20300 2600 3100 2100 29.7 14.0
2024.12(予) 20100 3100 3600 2500 35.4 14.0

(2023.6ベース)

(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。2016年4月1日、2018年3月1日、2020年1月1日に各々1:2の株式分割を実施。それ以前のEPS、配当は修正ベース。2020年12月期より決算期を変更、この期は9カ月決算。

企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/emsisutemuzu202308.pdf

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

配信元: みんかぶ株式コラム

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