【IRアナリストレポート】レシップホールディングス(7213)

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最新投稿日時:2023/08/30 10:51 - 「【IRアナリストレポート】レシップホールディングス(7213)」(みんかぶ株式コラム)

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【IRアナリストレポート】レシップホールディングス(7213)

著者:鈴木 行生
投稿:2023/08/30 10:51

~バスのAFC(運賃システム)、TMS(運行管理システム)で先進~

【ポイント】
・業績は本格的な回復局面に入っている。今2024年3月期の会社計画は営業利益で10億円を見込んでいるが、1Qの実績から見ると、計画を上回る公算が高い。バス会社の投資意欲が具体的に動き出している。翌2025年3月期はさらに好転し、過去のピーク利益を超えてこよう。

・要因は2つある。1つは、2024年の新紙幣の発行に合わせて、全国規模でバスの運賃箱のソフトが更新される。この需要が貢献する。2つ目は、米国で大型の受注に成功し、バスの運賃箱の納入が2026年3月期に本格化しよう。これによって、長年の課題であった海外市場の開拓が収益面で実を結び、海外部門が黒字化してこよう。

・一方で、新規分野の開発や投資も活発化しつつある。MaaSの一翼を担う当社の路線バス運行支援システム「LIVU」(ライブ)や、バスターミナルでの発着情報システムなどに利用されるCMP(コンテンツ・マネジメント・プラットフォーム)も実用化に入っている。EVフォークリフト用のバッテリー、車のEV化に合わせた基板実装などの需要拡大も見込める。エネルギーマネジメントシステムの開発にも力が入ろう。

・原材料や物流コストの上昇に合わせて価格転嫁を図っており、浸透しつつある。半導体の調達では改善しつつもまだ課題を残しているので、需要増に向けて生産計画を的確に組んでいく必要がある。その対応も進んでいる。

・10年ビジョンを策定し、2030年度で売上高300億円、営業利益率10%を目指す。2024年3月期までの3ヵ年計画では、売上高200億円、営業利益率5%の達成を掲げているが、この目標は射程内に入った。

・AFC(自動運賃収受システム)+TMS(運行管理システム)+EMS(エネルギーマネジメントシステム)を事業のコアに、今後収益力の向上が期待される。海外市場の開拓の進捗に注目したい。プライム市場の条件をクリアするハードルは高いが、ビジネスへの影響はほとんどないのでスタンダード市場で体制を整えることになろう。業績の向上と共に、株価は見直されてこよう。

目次
1.特色 情報処理(非接触ICカード利用)、電力変換(電源)、 光(LED)が得意
2.強み バスの運賃収受システムで国内シェア6割強を有するトップメーカー
3.中期経営計画 新ビジョンと中期計画でMaaSと海外市場開拓を推進
4.当面の業績 今2024年3月期から業績は本格回復へ
5.企業評価 内外での新規受注案件の仕上がりに注目

レシップホールディングス <7213>
企業レーティング B
株価
(2023年8月29日)
539円
時価総額 76億円
(14.18百万株)
PBR 1.63倍
ROE 12.3%
PER 13.2倍
配当利回り 1.4%
総資産 14568百万円
純資産 4484百万円
自己資本比率 30.8%
BPS 331.5円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2014.3 14157 151 164 -98 -9.1 8.5
2015.3 20215 603 779 227 20.8 8.5
2016.3 16203 -571 -649 -1378 -125.3 7.5
2017.3 16985 483 354 50 4.6 7.5
2018.3 15749 -235 -248 -454 -40.9 7.5
2019.3 21538 1021 1030 438 38.8 8.5
2020.3 26051 1854 1830 891 74.4 8.5
2021.3 15553 -40 35 -124 -9.8 5.0
2022.3 14075 149 325 53 4.2 5.0
2023.3 14253 -310 -207 -249 -19.2 5.0
2024.3(予) 19000 1200 1200 550 40.7 7.5
2025.3(予) 23000 2000 1950 1100 81.3 10.0

(2023.6ベース)

(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。2005年11月1:10、2014年4月1:2の株式分割を実施。それ以前のEPS、配当は修正ベース。

企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/reshiltupuHD202308.pdf

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

配信元: みんかぶ株式コラム

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