注目の米7月雇用統計!
【注目ポイント】「141.000円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「144.000円」超えを模索する動き
【シナリオ②】同レート割れなら、「137.540円」付近までの下落も想定
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「137.540~144.000円」
【注目材料】米7月雇用統計
まずは、先週末からの米ドル/円の動きを、ファンダメンタルズ材料と合わせて振り返ってみましょう。
先月28日、日銀金融政策決定会合でのいわゆる“植田サプライズ”によって、米ドル/円は一時的に「138.057円」まで下落。ただし、その後の動きは「下値固め」→「反発/上昇フロー」となり、結局同日のローソク足形状は、下値しっかりの相場付きを示唆する“下ヒゲ陽線”となりました。
そして今月2日(現地時間1日)、フィッチが米国債を格下げしたとのニュースが入り刹那的な下落フローとなったものの、その反応は限定的。足もとでは、3日に発表された米7月ISM非製造業景況指数が事前予想を下回ったことから、やや上値の重い相場展開となっています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)がやや右肩下がりであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態になっていること、3) ローソク足が薄い形状の赤色雲(=抵抗帯、先行スパン)の上方で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが右肩下がりになっている(上図赤色点線丸印)ことから、現在の米ドル/円・日足チャートは上下圧力が拮抗するレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
その他メルクマールでは、BB(ボリンジャーバンド)・±2σラインが収縮する“スクイーズ”になっていることを合わせると、本稿執筆(4日)時点の米ドル/円は、次のトレンド発生に向けて相場の力を溜め込む時間帯(局面)と言えそうです。
ここからの注目ポイントは・・・約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「141.000円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「141.000円」で下値サポートされた場合は、「下値固め」→「上昇フロー」となりそうです。当該ケースでは、「SARの買いサイン継続」や「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、BB・+2σラインをメドとする「144.000円」(上図Ⓐ赤色線)超えを模索する動きとなりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「141.000円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「基準線割れ」→「下押しモメンタムの強まり」へのトリガーとなる可能性も。当該ケースでは、「SARの売りサインへの転換」や「+DI>-DIの乖離縮小/収斂」なども伴いながら、BB・-2σラインをメドとする「137.540円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落も想定すべきでしょう。ただし、現状では200日MAが下値支持線として機能することが予想されるため、下値余地は限定的と見て良さそうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、米ドル/円は相場の力を溜め込む時間帯(局面)を迎える中、当面※は「137.540~144.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とする、レンジワーク主体の相場付きになりそうです。(※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています)
足もとでは、日本時間本日午後9時30分に発表される米7月雇用統計の結果が米ドル/円の相場動意となりそうです。
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