戸田工業 Research Memo(2):2023年に創業200周年を迎える老舗の化学素材メーカー(1)
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最新投稿日時:2023/07/28 14:42 - 「戸田工業 Research Memo(2):2023年に創業200周年を迎える老舗の化学素材メーカー(1)」(フィスコ)

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戸田工業 Research Memo(2):2023年に創業200周年を迎える老舗の化学素材メーカー(1)

配信元:フィスコ
投稿:2023/07/28 14:42
*14:42JST 戸田工業 Research Memo(2):2023年に創業200周年を迎える老舗の化学素材メーカー(1) ■会社概要

1. 会社概要
戸田工業<4100>は、1823年(文政6年)、戸田生三によって、建築の木材塗料、紺染めの下地、漆器、番傘の着色や、陶磁器(赤絵の釉薬)などに用いられる弁柄(酸素と鉄が結びついた酸化鉄)の製造を生業とする精勤舎として岡山県で創業、2023年に創業200周年を迎える老舗の化学メーカーである。同社は、酸化鉄で培った微粒子合成技術を深化させ、光学レンズ研磨剤用高純度酸化鉄、オーディオ・ビデオテープなどで使われる磁性酸化鉄、複写機・プリンター向けのトナー用材料、またMLCC向け誘電体材料、LIB用材料など、先端的な材料を提供し事業拡大してきた。現在、機能性顔料事業(各種着色材料、環境関連材料)と電子素材事業(磁石材料、誘電体材料、軟磁性材料、LIB用材料等)の2事業で事業展開している。

同社グループは、2023年3月期末において同社、連結子会社12社、関連会社6社、及びその他の関係会社1社で構成され、連結従業員は846名となっている。

2. 事業内容
同社グループは現在、機能性顔料事業(各種着色材料、環境関連材料)と電子素材事業(磁石材料、誘電体材料、軟磁性材料、LIB用材料等)の2事業で事業展開している。

2023年3月期の事業セグメント別売上構成比では機能性顔料事業が42.1%、電子素材事業が57.9%を占めており、また共通費控除前セグメント利益では45.6%、54.4%の構成比となっている。

(1) 電子素材事業
主に自動車、通信・家電機器市場を事業フィールドとして製品展開を行っている。磁石材料(フェライト、希土類)、誘電体材料(チタン酸バリウム)、LIB用材料を「戦略3事業」として位置づけている。全体としてLIB用材料材料、磁石材料などは金属・レアメタル市況などの化学品の市況や為替変動による影響で見かけの売上が大きく変動し、利益面でも在庫や売価の価格連動の追従性及び稼働率で変動することがある。

製品別では磁石材料が11,400百万円(セグメント内での構成比56%)と同部門で最大売上となっている。その中心はボンド磁石用のフェライト・希土類磁性コンパウンド材料(磁性粉末と樹脂を複合化した成形材料である)。ボンド磁石は高分子樹脂やゴムなどのバインダーにフェライト磁石や希土類磁石の微粒粉末を高充填した磁性コンパウンドから製造される。磁力面で焼結磁石に劣るも、複雑形状加工成形、金属との一体成形、薄型化や長尺広幅化が可能であるという利点がある。「ハードフェライト」、「等方性・異方性希土類」、「ソフトフェライト」等、幅広い製品群を揃えており、同社の素材は様々な産業で万遍なく利用されている。用途としてはエアコン・空気清浄機向けや自動車向けなどに需要が拡大するなど、利用分野の広がりがある。また2021年8月に射出成形ボンド磁石等を製造・販売する江門協立磁業高科技有限公司(以下、江門協立)の持分を取得、現在は加工事業を含めた事業展開となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)

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配信元: フィスコ

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