*14:27JST レアジョブ Research Memo(7):2023年3月期は、先行投資のため減益となるも、売上高は過去最高を更新
■業績動向
1. 2023年3月期の業績概要
レアジョブ<6096>の2023年3月期の連結業績は、売上高で前期比3.4%増の5,787百万円、EBITDAで同5.7%減の547百万円、営業利益で同21.7%減の228百万円、経常利益で15.4%増の279百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同4.9%増の194百万円となった。売上高については、2022年5月に公表した期初計画では前期比7.2%増の6,000百万円、そのうち売上構成の7割を占める個人向け事業を同5.3%増と見込んでいたが、実績は同0.3%減と大幅に未達となったものの、過去最高の売上高を更新した。これはコロナ禍により海外渡航が制限されるなか、海外出張や海外駐在、海外旅行が減少し、特に30歳前後の英語学習への興味関心の高まりが鈍化したことが主因である。一方、EBITDAおよび営業利益はそれぞれ期初計画の386百万円、50百万円に対して、着地は547百万円、228百万円となり、販管費の適正化などによる効率化運営の推進に伴い、計画を上回る着地となった。
売上高の内訳は、個人向けは前期比0.3%減の3,881百万円となり、期初計画の4,100百万円を下振れた。法人・教育機関向けは同11.8%増の1,905百万円となり、こちらは期初計画の1,900百万円とほぼ同額で着地し、四半期毎に季節要因がありつつも順調な法人顧客向けの売上拡大が業績を牽引した。
売上原価では、研修サービスの仕入による費用増はあったものの、売上原価率は前期より低下し、40.6%となった。販管費では、資格スクエアの子会社化に伴う人件費等の増加が見られた。
積極的な投資による総資産の増加
2. 財務状況
(1) 連結貸借対照表
2023年3月期末における資産合計は6,835百万円となり、前期末比491百万円増加した。流動資産は2,934百万円となり、前期末比568百万円減少した。これは主に、現金及び預金の減少873百万円などによるものである。固定資産は3,900百万円となり、前期末比1,060百万円増加した。これは主に、前払金の増加を主因とした投資その他の資産の増加1,145百万円によるものである。
負債合計は4,210百万円となり、前期末比346百万円増加した。流動負債は1,688百万円となり、前期末比840百万円減少した。これは主に、1年内返済予定の長期借入金の減少781百万円、前受金の減少118百万円などによるものである。固定負債は2,521百万円となり、前期末比1,187百万円増加した。長期借入金の増加1,207百万円があったものの、リース債務が減少した。
純資産合計は2,624百万円となり、前期末比145百万円増加した。これは主に、資本剰余金や利益剰余金の増加などによるものである。
(2) 連結キャッシュ・フロー計算書
2023年3月期は関係会社取得のための前払金の増加により、一時的にフリー・キャッシュ・フローはマイナスとなっている。各種キャッシュ・フローの概要は以下のとおりである。
a) 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、獲得した資金は471百万円(前期は292百万円の獲得)となった。主に法人税等の支払額の支出はあったものの、減価償却費225百万円を計上したことなどによる。
b) 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、支出した資金は1,725百万円(前期は1,507百万円の支出)となった。主に関連会社の株式取得のための前払金の支出である。
c) 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、獲得した資金は371百万円(前期は1,464百万円の獲得)となった。主に長期借入れによる収入によるものである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)
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1. 2023年3月期の業績概要
レアジョブ<6096>の2023年3月期の連結業績は、売上高で前期比3.4%増の5,787百万円、EBITDAで同5.7%減の547百万円、営業利益で同21.7%減の228百万円、経常利益で15.4%増の279百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同4.9%増の194百万円となった。売上高については、2022年5月に公表した期初計画では前期比7.2%増の6,000百万円、そのうち売上構成の7割を占める個人向け事業を同5.3%増と見込んでいたが、実績は同0.3%減と大幅に未達となったものの、過去最高の売上高を更新した。これはコロナ禍により海外渡航が制限されるなか、海外出張や海外駐在、海外旅行が減少し、特に30歳前後の英語学習への興味関心の高まりが鈍化したことが主因である。一方、EBITDAおよび営業利益はそれぞれ期初計画の386百万円、50百万円に対して、着地は547百万円、228百万円となり、販管費の適正化などによる効率化運営の推進に伴い、計画を上回る着地となった。
売上高の内訳は、個人向けは前期比0.3%減の3,881百万円となり、期初計画の4,100百万円を下振れた。法人・教育機関向けは同11.8%増の1,905百万円となり、こちらは期初計画の1,900百万円とほぼ同額で着地し、四半期毎に季節要因がありつつも順調な法人顧客向けの売上拡大が業績を牽引した。
売上原価では、研修サービスの仕入による費用増はあったものの、売上原価率は前期より低下し、40.6%となった。販管費では、資格スクエアの子会社化に伴う人件費等の増加が見られた。
積極的な投資による総資産の増加
2. 財務状況
(1) 連結貸借対照表
2023年3月期末における資産合計は6,835百万円となり、前期末比491百万円増加した。流動資産は2,934百万円となり、前期末比568百万円減少した。これは主に、現金及び預金の減少873百万円などによるものである。固定資産は3,900百万円となり、前期末比1,060百万円増加した。これは主に、前払金の増加を主因とした投資その他の資産の増加1,145百万円によるものである。
負債合計は4,210百万円となり、前期末比346百万円増加した。流動負債は1,688百万円となり、前期末比840百万円減少した。これは主に、1年内返済予定の長期借入金の減少781百万円、前受金の減少118百万円などによるものである。固定負債は2,521百万円となり、前期末比1,187百万円増加した。長期借入金の増加1,207百万円があったものの、リース債務が減少した。
純資産合計は2,624百万円となり、前期末比145百万円増加した。これは主に、資本剰余金や利益剰余金の増加などによるものである。
(2) 連結キャッシュ・フロー計算書
2023年3月期は関係会社取得のための前払金の増加により、一時的にフリー・キャッシュ・フローはマイナスとなっている。各種キャッシュ・フローの概要は以下のとおりである。
a) 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、獲得した資金は471百万円(前期は292百万円の獲得)となった。主に法人税等の支払額の支出はあったものの、減価償却費225百万円を計上したことなどによる。
b) 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、支出した資金は1,725百万円(前期は1,507百万円の支出)となった。主に関連会社の株式取得のための前払金の支出である。
c) 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、獲得した資金は371百万円(前期は1,464百万円の獲得)となった。主に長期借入れによる収入によるものである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)
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