【IRアナリストレポート】ワッツ(2735)

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最新投稿日時:2023/04/26 18:02 - 「【IRアナリストレポート】ワッツ(2735)」(みんかぶ株式コラム)

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【IRアナリストレポート】ワッツ(2735)

著者:鈴木 行生
投稿:2023/04/26 18:02

~ワッツブランドを軸に、次なる事業高度化へ~

【ポイント】
・今2023年8月期の上半期は大幅な減益となった。円安に対応した商品導入には時間を要し、買収店舗の効率化もまだ途上にある。2Qだけをみると好転しており、下期に向けて回復を見込むが、会社計画の営業利益9.2億円(前年同期比-7.9%)は下回ろう。

・円安が進行した。100円ショップは、海外からの商品調達が圧倒的なので、1ドル130円への対応には時間を要する。100円では提供できない商品も増加している。ワッツは均一価格を原則とするが、100円以外の高額商品で、顧客ニーズに合わせつつ、全体のバランスを図っていく方針である。

・プロダクトミックスで一定の粗利率を確保し、収益の下支えをしていくが、収益力の向上には時間を要しよう。中期3カ年計画で掲げた目標、2024年8月期の営業利益21億円の達成はかなり難しい。プライム市場の条件である流通株式時価総額100億円以上の達成も、まだハードルが高い。ビジネス遂行において、スタンダード市場でも特に問題はない。

・営業利益21億円を目指すには、1)為替が安定し、2)100円という基準価格の変更が業界で目途が立ち、3)その上で、当社の100円ショップを中心としたハイブリット戦略が効果を上げてくれば、売上の拡大と粗利率のアップが見込めるようになろう。

・現在は、仕入れ商品の見直し、高価格商品へのシフト、グループ業態との連携、海外への卸売りなどによって、対応を進めている。音通から100円ショップ事業約140店(音通エフ・リテール)を買収した。2021年10月から連結に入っている。年商80億円、のれんの償却を入れて、営業利益でプラスに持っていく方針である。

・今後の経営方針は、1)円安対応の実行、2)委託販売の一段の強化、3)ファッション雑貨事業との連携、4)海外卸売の拡大継続という展開になろう。特に、兵庫の三田店で始めた複合型の出店が機能すれば、効果は大きい。主力の100円ショップ業界は競争が激化しており、同質化すると下位は不利になる。小回りのきく店舗展開で優位性を発揮しつつ、事業の高度化に着手している。その進捗に注目したい。

目次
1.特色 規模では業界4位ながら、小回りがきく存在
2.強み 迅速な出退店と独自の店舗オペレーションで収益を確保
3.中期経営方針 ワッツブランドをベースに高付加価値化を推進
4.当面の業績 円安への対応に向け、グループ連携を強化
5.企業評価 収益源の多様化に挑戦中

ワッツ <2735>
企業レーティング
株価
(2023年4月26日)
691円
時価総額 96億円
(13.898百万株)
PBR 0.78倍
ROE 4.4%
PER 17.7倍
配当利回り 2.2%
総資本 25401百万円
純資産 12014百万円
自己資本比率 47.3%
BPS 884.8円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2013.8 41725 2074 2075 1123 88.6 17.0
2014.8 43573 1784 1799 948 70.0 17.0
2015.8 44462 1257 1263 700 51.7 17.0
2016.8 46176 1205 1193 718 53.0 15.0
2017.8 47494 1209 1272 839 62.0 15.0
2018.8 49480 1000 1037 633 46.8 15.0
2019.8 51399 716 656 70 5.3 10.0
2020.8 52795 1768 1731 774 57.8 15.0
2021.8 50702 1669 1586 965 72.1 22.0
2022.8 58347 998 1148 781 57.8 15.0
2023.8(予) 60000 800 800 530 39.0 15.0
2024.8(予) 64000 1000 1000 650 47.9 15.0

(2023.2ベース)

(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。2013年3月1日で1:2の株式分割。2013.8期、2014.8期の配当は、東証2部、1部への変更記念配2円、2015.8期の配当は創業20周年の記念配2円を含む。

企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/waltutu202304.pdf

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

配信元: みんかぶ株式コラム

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