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最新投稿日時:2023/04/17 11:32 - 「スマートエイジングを求めて」(みんかぶ株式コラム)

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スマートエイジングを求めて

著者:鈴木 行生
投稿:2023/04/17 11:32

・昨年、東北大学のスマートエイジングセミナーに参加し、構内にあるメンズ・カーブスを体験してみた。そこでの知見をいくつか取り上げてみたい。

・東北大学の理念は、①研究第一、②門戸開放、③実学尊重にある。まずはリサーチ、常にオープンに、そして社会との関りでソリューションを、という姿勢である。

・スマートエイジング、つまり賢く、格好よく年を重ねていくには、認知、運動、栄養に介入していく必要がある。健康は加齢と共に低下していく。人によって異なるとしても、ある時からガクッとくることが多い。多くの場合、表面的には突然くるが、実は一定の閾(しきい)値まで蓄積され、そこを超えると急に出てくる。

・認知機能の劣化は、生活の質の低下を招いてしまう。会話がうまく成り立たない、身のまわりのことができなくなる、そうなっていることに本人は気が付かない。このようなことは、周りでもよく起きている。いずれ自分もそうなるかもしれない。しかし、自分ごとと考えられない人も多い。

・認知症を治す薬はまだない。認知症の進行を遅らせる薬の開発は進んでいるが、それ以前にもし予防することができれば、それに越したことはない。

・認知とは頭の働き、心の働きであるから、脳をうまく使っていれば、機能低下を防ぐことができる。老化とは一種の酸化(さび)であるから、体の酸化を防ぐように、栄養をとることも必須である。細胞の劣化で炎症がおきると、病状は一気に悪化するから、何よりも炎症を抑えることが大事である。

・運動をすると、①抗認知、②抗酸化、③抗炎症に効くと、野内准教授(東北大学認知健康科学研究)は語る。スマートエイジング研究の4大要素は、認知的刺激(脳トレ)、運動、社会的交流、栄養にある。そのためのエビデンス(科学的根拠)が必要であり、大学と企業、市民が連携して、共創の場を作っていくことが重要であると強調した。

・認知介入では、作業記憶トレーニングを毎日やると効いてくる。運動介入では、例えばカーブスのようなサーキット運動が効く。有酸素運動による筋トレが、ドーパミン(神経伝達物質)を刺激して、認知機能をアップさせる。栄養介入では、例えばブロッコリースプラウトが抗酸化を通して、記憶機能にもプラスに働く。

・村田特任教授(東北大学スマートエイジング学際重点研究センター)は、米国のカーブスを日本に初めて紹介した。スマートエイジングのための秘訣、元気でいきいきのコツは、特別なことではないが、継続することが中々できないという。

・高齢化が進んでいる。出生率が2を超えない限り、人口は減っていく。村田先生は、アンチエイジングという言葉は適切でないと指摘する。年をとりたくないという気持ちは分かるが、誰もがいずれ死ぬ。年をとることは悪いことではなく、醜いことでもない。

・年を取っても、健康でいたい。その意味で健康寿命が大事である。いつまでも元気なアクティブシニアでいたい。しかし、どこかで介護が必要になる。そのサポートが必要になる期間が男性で9年、女性で12年となっている。

・75歳を過ぎて、後期高齢者になってくると、いずれ何らかの介護が必要になってくる。スマートエイジングとは、年を取りながらも鍛えて、訓練して、楽しく機能を保って、発達し成長を目指すことをイメージしている。

・脳トレで記憶力を鍛えていないと、記憶の量が低下し、回転速度が落ちてくる。そうすると怒りっぽくなり、面倒くさがりになってくる。前頭前野が委縮してくると、老化が一気に進む。ウォーキングで有酸素運動をやり、筋トレで下肢の衰えを防ぐことは大きな効果がある。

・TVを見ている時、身体はリラックスしているが、脳の前頭前野は使っていない。つまり、TVを見ることは脳トレになっていない。手で文章を書いている時、計算を素早くやる時、音読している時などに、脳は活性化している。

・元気でいきいきと感じる時、ドーパミンが脳を刺激している。例えば、宝くじを買うと、不確実ながら嬉しい出来事を期待している。予期せぬことが起きて楽しくなると、脳は活性化する。セロトニンも脳を活性化する。外に出て、太陽の光を浴びて、リズミカルに動くとよい。シャワーを浴びることも刺激になる。よく噛んで食べることもよい。

・日常生活においては、1)具体的な目標を設定すると、やる気が出てくる、②少し上の目標で、好きで続けられることを設定すると、認知機能は維持される。

・カーブスは、東北大学と共同研究を進めている。カーブスの30分サーキットトレーニングは、全身の定まった運動なので、データがとりやすい。カーブスの一定の運動が、脳の認知機能にどのように作用するか。そのエビデンスが取りやすい。研究者はエビデンスを求め、カーブスはユーザーへの訴求という点で、互いにメリットがある。

・カーブスジャパンの山本氏(人財企画マネージャー)は、カーブスの運動はメタボ、ロコモ(移動機能の低下)、認知症などの予防に効果があると解説した。メンズ・カーブスは、自分のペースでできる、丁度いいスポーツジムである、とアピールした。

・カーブスの運動を長く続けると、1)筋肉を減らさず脂肪を減らす、2)糖尿病に効く、3)認知機能の改善に効く。まさに、筆者にピッタリである。早く近くにメンズ・カーブスの店舗ができることを望みたい。

・それまで、この主旨に副った運動をしながら。スマートエイジングに取り組みたい。同時に、スマートエイジングに効く株式投資を実践したいと思う。

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

配信元: みんかぶ株式コラム

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