もう一段の下押しとなるか
【注目ポイント】「1.35000カナダドル」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「1.37000カナダドル」付近までの戻りも
【シナリオ②】同レート割れなら、「1.33700カナダドル」付近までの下落を想定
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「1.33700~1.37000カナダドル」
米ドル/カナダドル(以下、ドルカナダ)の注目ポイントとして見ていた「パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)へのタッチ成否」。その後、20日に「SARへのタッチ示現」→「SARの売りサインへの転換」となり、徐々に下値を切り下げる展開となっています。
上図にある各メルクマールを見てみると、1) 21日MA(移動平均線)がやや右肩下がりであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態(上図黄色丸印)になっていること、3) ローソク足が青色雲(=サポート帯、先行スパン)を下抜けしていること、4) 上述の通り、パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で-DI>+DIの乖離が拡大し、ADXが右肩下がり推移になっている(上図青色点線丸印)ことから、現在のドルカナダ・日足チャートはもう一段の下値切り下げを模索するチャート形状であると判断します。
その他メルクマールでは、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・-1σラインと同・-2σラインの間を推移する“下降バンドウォーク”が示現しつつあること、そして、ⅱ) BB・±2σラインが拡張する“エクスパンション”が示現しつつあることを合わせると、今後のトリガー発動次第では下押しモメンタムが強まる可能性も。
そんな中、足もとで注目すべきポイントは・・・BB・-2σラインをメドとする「1.35000カナダドル」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「1.35000カナダドル」で下値サポートされた場合は、「一旦の下値固め」→「小反発フロー」となる可能性も。当該ケースでは、「下降バンドウォーク崩れ」や「遅行スパンの“逆転フェイク(ダマし)”」、また「-DI>+DIの乖離縮小」なども伴いながら、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「1.37000カナダドル」(上図Ⓐ赤色線)付近までの戻りもあり得そうです。
[シナリオ②]
一方で、「1.35000カナダドル」を終値ベースで割り込んだ場合は、「下値支持線割れ」→「もう一段の下値切り下げ」のトリガーとなり得そうです。当該ケースでは、「下降バンドウォークの継続」や「遅行スパンの“逆転”示現」、また「-DI>+DIのさらなる乖離拡大」なども伴いながら、おおよそ1年間における市場参加者の平均コストを示す200日MAをメドとする「1.33700カナダドル」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落を想定すべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、当面※のドルカナダは、下値メド:200日MA、上値メド:21日MAの間のゾーンである「1.33700~1.37000カナダドル」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。(※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
足もとでは、日本時間本日午後9時30分に発表されるカナダの月次GDPとともに、同時刻の米PCEコアデフレーターの結果がドルカナダの相場動意となりそうです。
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