ユーロ/円、遅行スパンの“好転”示現となるか

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最新投稿日時:2022/12/16 12:31 - 「ユーロ/円、遅行スパンの“好転”示現となるか」(津田隆光)

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ユーロ/円、遅行スパンの“好転”示現となるか

著者:津田隆光
投稿:2022/12/16 12:31

ECBはQT実施を決定!ラガルド総裁はタカ派コメントも

ユーロ/円・日足・複合チャート
ユーロ/円・日足・複合チャート出所:マネースクエアFXチャート

【注目ポイント】「146.600円」を上抜け突破するか否か
【シナリオ①】同レートを上抜け突破なら、「148.341円」超えを目指す展開に
【シナリオ②】同レートで上値抑制なら、「144.240円」付近までの下押しも想定


昨日15日に開催されたECB(欧中銀)会合において、政策金利を事前予想通り0.50%引き上げました。加えてQT(量的引き締め)を23年3月から実施することを決定、かつラガルド総裁会見も全般的にタカ派色を示す内容であったことから、ユーロは主要通貨に対して強含みの展開に。ユーロ/円も先月10日以来となる高値を示現しています。

上図の各メルクマールを見てみると、1) 21日MA(移動平均線)が概ね横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態(上図黄色丸印)になっていること、3) ローソク足の下方に赤色雲(=抵抗帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが右肩下がりになっている(上図赤色点線丸印)ことから、ユーロ/円・日足チャートは下値しっかりのレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。


目先、注目すべきポイントは・・・BB(ボリンジャーバンド)・+2σラインを基準とする「146.600円」(上図黄色矢印および黒色線)を上抜け突破するか否か。

筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)


[シナリオ①]
これからの時間にかけて「146.600円」を終値ベースで上抜け突破した場合は、「上値抵抗線突破」→「もう一段の上値切り上げ」となる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転”(=上放れ)」や「上昇バンドウォークの継続」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、10月21日に付けた直近高値である「148.341円」(上図Ⓐ赤色線)超えを目指す展開となりそうです。

[シナリオ②]
一方で、「146.600円」付近で上値を抑制された場合は、「上値抵抗圧力の増大」→「一旦の下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転フェイク(ダマし)”」や「上昇バンドウォーク崩れ」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAを基準とする「144.240円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下押しも想定すべきでしょう。


上記シナリオ①および②を概括すると、上述した遅行スパンの“好転”が示現した場合は、ユーロ/円の上昇モメンタムが強まるトリガーとなり得る一方で、“好転フェイク(ダマし)”に伴う下押しに留意しつつ、当面※は下値メド:21日MA、上値メド:10月21日高値を基準とする「144.240~148.341円」を“主戦場”(コアレンジ)とする相場付きとなりそうです。(※ここでの「当面」は1~2週間のスパンを想定しています。)

津田隆光
マネースクエア チーフマーケットアドバイザー
配信元: 達人の予想

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