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最新投稿日時:2022/09/13 19:30 - 「経済安保絡み急浮上、「サーキュラーエコノミー」推進で動き出す銘柄群 <株探トップ特集>」(株探)

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経済安保絡み急浮上、「サーキュラーエコノミー」推進で動き出す銘柄群 <株探トップ特集>

配信元:株探
投稿:2022/09/13 19:30

―政府は循環経済工程表の策定で本腰入れる、都市鉱山関連株など物色機運強まる―

  脱炭素化に向けた動きが活発化するなか、持続可能な形で資源を利用する経済モデル「サーキュラーエコノミー(循環経済)」がキーワードとして浮上してきた。 リサイクルなどを通じて限りある資源を有効活用していくことは環境配慮の観点に加え、地政学リスクの高まりによって対応が急務となっている経済安全保障の面からも重要性が増している。政府はこのほど循環型社会の実現に向けた工程表を策定し、サーキュラーエコノミーを推進する姿勢を打ち出した。関連銘柄はこの先、国策を追い風に息の長い相場に発展する可能性がある。

●関連ビジネス80兆円へ、幅広い分野を後押し

 環境省は6日、「循環経済工程表」を策定した。天然資源の消費を抑えて環境負荷を低減させる循環型社会の実現を目指し、幅広い分野の取り組みを後押しする。なかで、リサイクルや シェアリングなどのサーキュラーエコノミー関連のビジネスについて、2030年までに市場規模を現在の約50兆円から80兆円にする方針を掲げている。

 工程表では今後必要となる施策の方向性が示されており、廃プラスチックのリサイクル推進やバイオプラの普及、使用済み製品からの金属回収の徹底のほか、食品ロス削減やバイオジェット燃料、廃棄物処理に関する取り組みの推進が挙げられている。また、自動車リサイクルプロセスの脱炭素化や建築物への木材利用、ファッション領域でのシェアリング活用などにも触れられており、サーキュラーエコノミーに関わる分野のすそ野は広い。同関連に位置づけられる銘柄も当然のことながら多岐に及ぶことになる。

●金属リサイクル原料の処理量倍増へ、都市鉱山関連株が物色人気に

 工程表の内容が事前報道で伝わった8月下旬、株式市場で真っ先に株価を動意させたのが 都市鉱山関連株だ。資源高を背景とした金属リサイクル需要の高まりを追い風に関連銘柄への関心は既に強まっていたが、国策期待が加わったことで一気に投資資金が流れ込んだ格好だ。工程表では、廃電子部材や廃蓄電池などの金属リサイクル原料の処理量を「30年度までに倍増」させるとの目標が示されている。まずは、貴金属回収のアサヒホールディングス <5857> [東証P]や松田産業 <7456> [東証P]、エンビプロ・ホールディングス <5698> [東証P]、アサカ理研 <5724> [東証S]、中外鉱業 <1491> [東証S]に注目。

 再生アルミ大手の大紀アルミニウム工業所 <5702> [東証P]、独自のリサイクル技術を持つ金属製品メーカーのフルヤ金属 <7826> [東証S]なども。家電回収ではリネットジャパングループ <3556> [東証G]のほか、電子基板を部品と基板に分離してAIで選別する装置を手掛ける南陽 <7417> [東証S]が面白そうだ。

●プラ資源回収量も倍増、廃プラ関連株をマーク

 倍増目標が示されているのは金属リサイクル分野だけではない。プラスチック分野において、企業や自治体によるプラスチック資源の回収量を、こちらも「30年度までに倍増」させるとしている。プラスチック再生利用の拡大に向け、取り組みを更に進めていく狙いだ。

 関連銘柄としては、廃プラのリサイクル事業を共同で行うENEOSホールディングス <5020> [東証P]と三菱ケミカルグループ <4188> [東証P]、廃プラなどの廃棄物を資源と捉えて再利用していく取り組み「RePLAYER(リプレイヤー)」を展開する三井化学 <4183> [東証P]、廃プラからメタノールをつくる共同の実証実験を始めた神戸製鋼所 <5406> [東証P]や三菱ガス化学 <4182> [東証P]、三菱化工機 <6331> [東証P]など。

 食品トレーのリサイクルで協業するDIC <4631> [東証P]とエフピコ <7947> [東証P]、前述のENEOS・三菱ケミGの共同事業に参画しているリファインバースグループ <7375> [東証G]、マイクロ波を用いた独自のプラスチック分解技術を持つマイクロ波化学 <9227> [東証G]も。また、都市鉱山関連でもあるエンビプロのほか、TREホールディングス <9247> [東証P]、イボキン <5699> [東証S]、サニックス <4651> [東証P]などがある。

●産廃処理やバイオ製品に絡む銘柄も

 循環経済の拡大で商機が広がる分野は幅広く、今後関連銘柄を探す動きが一段と活発化していくことが見込まれる。関心が向かいやすいものとしては、ダイセキ <9793> [東証P]やミダックホールディングス <6564> [東証P]、アミタホールディングス <2195> [東証G]などの産業廃棄物処理関連、ユーグレナ <2931> [東証P]やGreen Earth Institute <9212> [東証G]などのバイオ製品関連などだろう。このほか、ファッション領域でのシェアリング活用に絡む銘柄として、洋服レンタルのエアークローゼット <9557> [東証G]をマークしておきたい。

株探ニュース
配信元: 株探

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