来週の相場で注目すべき3つのポイント:米PCEコアデフレーター、米ISM/中国PMI、IPO6社など

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最新投稿日時:2022/06/25 18:07 - 「来週の相場で注目すべき3つのポイント:米PCEコアデフレーター、米ISM/中国PMI、IPO6社など」(フィスコ)

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来週の相場で注目すべき3つのポイント:米PCEコアデフレーター、米ISM/中国PMI、IPO6社など

配信元:フィスコ
投稿:2022/06/25 18:07
■株式相場見通し

予想レンジ:上限27500円-下限26000円


来週の東京株式市場はもみ合いか。当局による積極的な金融引き締めが景気後退を招くとの懸念が加速しており、企業業績の悪化に対する警戒感もくすぶる中、景気敏感株を中心に上値の重い展開が続きそうだ。


S&P500種指数の構成企業を対象とした12カ月先予想一株当たり利益(EPS)は5月下旬時点で年初から6%以上上昇しており、アナリストによる企業業績悪化の織り込みはまだ進んでいない。4-6月期決算が発表される7月中旬以降に業績予想の下方修正が増えることが想定され、米国市場を中心に景気後退・企業業績の悪化を織り込む動きが続きそうだ。
一方、ようやく新型コロナ前の水準にまで戻したに過ぎない米国株の株価バリュエーションに比べて、日本株のPERは既にヒストリカルで見て相当低いところまで低下している。グローバルな景気敏感株とされる日本株が、世界の株式市場の下落の余波を完全に免れることはできないだろうが、下落余地は米国株に比べて限定的となろう。


今週末の東京市場では、米金利が大幅に低下するなかマザーズ指数が急伸し、東証プライム市場でもグロ−ス株が久々に強い動きを見せた。景気後退を急速に織り込む傍ら、FRBが想定よりも早い段階で利上げの打ち止め、再緩和への転換を強いられるのではないかと勘繰る動きと推察される。ただ、今後の経済データ次第ではFRBが7月以降も0.75ptの大幅利上げを続ける可能性が十分にあるため、グロ−ス株の本格復調を期待するにはもう少し材料が必要だろう。


こうした中、今週末に発表されたミシガン大学消費者マインド指数確報値では短期・長期の期待インフレ率が揃って速報値から下方修正された。6月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75ptの利上げに至った理由の一つであっただけに、過度なインフレ懸念が緩和し、今週末の米株高を演出した。来週は米国で個人消費支出(PCE)コアデフレーターが発表される。予想通り3カ月連続で伸びの鈍化が確認されれば、グロ−ス株の復調に寄与する可能性があろう。


米国ではそのほか、小売企業や半導体大手マイクロン・テクノロジーの決算、サプライマネジメント協会(ISM)が公表する6月製造業景況指数などが予定されている。また中国では6月製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表予定で、海外市場の動向に一喜一憂する展開が続きそうだ。一方、国内では小売やサービスなど内需系企業の3-5月期決算の発表が始まる。原材料費の高騰や円安進行を背景に厳しい内容が想定されるが、商品市況の上昇に一服感がみられるなか、あく抜け感が高まるかなどに注目したい。


当面はインフレ懸念と景気後退懸念の間を揺れ動く不安定な相場となり、物色動向も定まりにくいと考える。グロ−ス株の上値を追うのも一策だが、小まめな利益確定が必要だろう。足元急速に値を崩している資源関連株や防衛関連株も、それまでの株価上昇の背景にあったストーリーが完全に崩れ去ったわけではないため、売りが一巡した後、再び脚光を浴びる可能性がある。大きく上昇したら利確、大きく下げたところは押し目買いなど、逆張り戦略が奏功しやすい環境と考える。


■為替市場見通し


来週のドル・円は下げ渋りか。ドル・円は20年超ぶりの高値水準まで上昇後、やや失速したが、135円台に戻しており、再びドル安・円高の方向に大きく動くことは想定しにくい。日米金融政策の方向性の違いを背景にドル買い・円売りは継続し、ドル・円の下げ幅は限定的となりそうだ。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は6月22~23日の議会証言で、記録的な高水準のインフレを抑止する方針を強調。景気後退懸念は根強いものの、他の金融当局者もタカ派姿勢を強め7月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合でも0.75ptの追加利上げが実施される可能性がある。


6月30日発表の米5月PCEコア価格指数の伸びは4月実績に近い水準が予想され、FRBによる金融引き締め策を後押しする材料となりそうだ。FRBは6月に続き7月も0.75ptの利上げを行う可能性が高いと想定されており、金利高・ドル高の地合いに変わりはないとみられる。


一方、日本銀行の黒田総裁は最近の急激な円安について、「経済への影響から望ましくない」と述べているが、日銀は現行の大規模な金融緩和策を維持する方針。日米金利差のさらなる拡大が予想されるため、米ドルを含めた主要通貨に対する円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。ドル高・円安の進行がやや一服したことで、利益確定を狙ったドル売りが出やすい状況だが、インフレ関連指標を受けて米長期金利が反発した場合、直近高値の136円70銭台を目指す値動きが予想される。


■来週の注目スケジュール

6月27日(月):日・日銀金融政策決定会合における主な意見(6月16・17日分)、日・景気動向指数(4月)、サンウェルズ<9229>/イーディーピー<7794>が東証グロース市場に新規上場、中・工業企業利益(5月)、米・耐久財受注(5月)、米・中古住宅販売成約指数(5月)、欧・欧州中央銀行(ECB)フォーラム(29日まで)、米・決算発表→ナイキなど

6月28日(火):日産、東芝、ソニーGが株主総会開催、M&A総合研究所<9552>/ヌーラボ<5033>が東証グロース市場に新規上場、米・S&P/コアロジックCS20都市住宅価格指数(4月)、米・消費者信頼感指数(6月)、米・中間選挙予備選(コロラド州、イリノイ州、ニューヨーク州、オクラホマ州、ユタ州)、米・予備選決選投票(ミシシッピ州、サウスカロライナ州)、米・サンフランシスコ連銀総裁がリンクトインのイベントでインタビューなど

6月29日(水):日・小売売上高(5月)、MUFG、三井住友FG、スズキ、三菱重、武田薬、富士フイルム、任天堂が株主総会開催、日・消費者態度指数(6月)、マイクロアド<9553>が東証グロース市場に新規上場、欧・ユーロ圏景況感指数(6月)、独・消費者物価指数(6月)、米・GDP確定値(1-3月)、欧・ECBフォーラムでラガルドECB総裁/パウエルFRB議長/ベイリー英イングランド銀行総裁がパネル討論会に参加、スペイン・北大西洋条約機構(NATO)首脳会議(30日まで)など

6月30日(木):日・鉱工業生産指数(5月)、日・住宅着工件数(5月)、AViC<9554>が東証グロース市場に新規上場、中・製造業/非製造業PMI(6月)、米・個人所得/支出(5月)、米・個人消費支出(PCE)価格コア指数(5月)、「OPEC(石油輸出国機構)プラス」閣僚級会合、米・決算発表→マイクロン・テクノロジーなど

7月1日(金):日・有効求人倍率/失業率(5月)、日銀短観(大企業製造業DI)(4-6月)、日・製造業PMI(6月)、日・決算発表→ニトリHD、中・財新製造業PMI(6月)、欧・ユーロ圏製造業PMI(6月)、米・製造業PMI(6月)、米・ISM製造業景況指数(6月)、米・自動車販売(6月、2日までに)など

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配信元: フィスコ

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