◆ 前日とは一転 - 緩やかに反落
前日に台頭した「ウクライナ情勢を巡る楽観論」は、早くも後退しています。
『ウクライナ侵攻は依然としてあり得る(バイデン米大統領)』
『ロシアは軍増強を続けているようだ(ストルテンベルグ・NATO 事務総長)』
『主力部隊はむしろウクライナ国境に近づいている(ブリンケン米国務長官)』
一方で昨日発表された「FOMC議事要旨(米金融政策の行方)」は、“新たなタカ派寄り”を見出すことはできませんでした。
このため“リスク回避→円買い”の再燃と共に、“金利選好→ドル買い”も後退しつつあり、ドル円に重く圧し掛かっています。
この影響にて本日東京タイムには“115.331円”へと押し下げられましたが、一方で「米利上げ観測」そのものが後退したわけではありません。
このため“下値の堅さ”は相変わらずであり、ドル円は“崩れる”には至っていないのが実状となります。
◆ 「まだ方向感は定まっていない」と見るのが妥当…?
「ウクライナ情勢」は一進一退であり、明確な方向性が定まったと見るのはいかにも早計といえます。
一方で「米金融政策の行方」に関しては、短期金融市場における3月利上げ幅の見方が“割れて(0.25%or0.50%)”います。
そうなると“一方向への織り込み”は阻害されると見るのが自然であり、その分だけ“動きづらい”と見るのが妥当ということになります。
オーダー状況を見ると、“115.20-00円”にかけてドル買いオーダーが展開している反面、“115.70-116.00円”にはドル売りオーダーが段階的に設定されているとも聞き及びます。
米10年債利回りが“2%超”をしっかりキープしていますので、その点を踏まえれば“下値の堅さ”が先に意識されると見るのが自然です。
それでも“上値の重さ”を打開するには「何かもう一つ、ポジティブが欲しい」と見るのが妥当です。
「ウクライナ情勢」を睨みつつ、“上を下へと揺れ動く”といった神経質な展開が、本日も求められているのかもしれません。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:116.000(大台、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:115.872(2/15高値)
上値3:115.785(2/16高値)
上値2:115.703(ピボット1stレジスタンス)
上値1:115.623(日足・一目均衡表転換線)
前営業日終値:115.447
下値1:115.356(2/16安値、2/14~2/15の61.8%押し)
下値2:115.260(2/15安値、ピボット1stサポート)
下値3:115.100(ピボット2ndサポート)
下値4:115.008(2/14安値、20日移動平均線、大台)
下値5:114.913(2/7安値、日足・一目均衡表先行スパン上限/基準線、1/24~2/10の50%押し)
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