◆ 一時上昇も、押し戻される… - 日銀会合
珍しく注目された日銀金融政策決定会合では、想定通りの“現状維持”が決定されました。
このため一部で台頭していた思惑は巻き戻される格好となり、一時“115.055円”へと上昇する場面が見られました。
もっとも欧州タイム序盤には“114円半ば”へとすぐさま押し戻されるなど、日銀絡みの動意は限定されました。
一方でNYタイムからは、「金利志向(債券) VS リスク回避(株式)」が激しくぶつかりました。
「米3月利上げ」はほぼ完全に織り込み済ですが、「年内利上げは6-7回」「3月利上げは25bp→50bp」「4-6月にバランスシート縮小前倒し」との思惑がさらに台頭したからです。
このため米10年債利回りは“上昇(1.88%は2020年1月以来)”、これを嫌気した米株式は“大幅下落(NYダウは△540ドル超)”となりました。
こうしてストレート通貨では“金利志向→ドル買い”、クロス円は“リスク回避→円買い”が優勢となる中、綱引き状態となるドル円は“膠着”しています。
◆ “金利志向→ドル買い”が上回ると見るが…?
『利上げ議論はしていない』という昨日の黒田日銀総裁発言は、「日米金利格差」に意識させるには十分すぎる材料です。
さらに「債券と株式の取引規模」の違いを考えれば、“金利志向→ドル買い”が上回る可能性は十分と考えます。
ただオーダー状況を見ると、ドル買いオーダーは“114.40-20円”に切り上がったものの、ドル売りオーダーは“114.80-115.00円”のままであり、さらに“厚みを増している”と聞き及びます。
“下値は堅い”との見方に変化はありませんが、明確な上放れに向けては“もう一段の後押し”が必要と考えたいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:115.462(1/12高値)
上値4:115.253(1/4~1/14の61.8%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:115.055(1/18高値、大台)
上値2:114.946(ピボット1stレジスタンス、20日移動平均線)
上値1:114.743(日足・一目均衡表基準線/転換線)
前営業日終値:114.587
下値1:114.447(1/18安値、週足・一目均衡表転換線、1/14~1/18の38.2%押し水準)
下値2:114.341(50日移動平均線、-1σ、ピボット1stサポート)
下値3:114.270(1/14~1/18の50%押し)
下値4:114.094(1/17安値、1/14~1/18の61.8%押し、ピボット2ndサポート)
下値5:114.000(大台)