JBR Research Memo(3):日常生活でのトラブルを解決する各種サービスを提供(2)
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最新投稿日時:2022/01/05 15:13 - 「JBR Research Memo(3):日常生活でのトラブルを解決する各種サービスを提供(2)」(フィスコ)

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JBR Research Memo(3):日常生活でのトラブルを解決する各種サービスを提供(2)

配信元:フィスコ
投稿:2022/01/05 15:13
ジャパンベストレスキューシステム<2453>の事業概要

(2) 会員事業
会員事業は、会員向けに生活トラブル全般の解決サービスを提供する事業で、会員は入会金や年会費等を事前に支払うことで、該当するトラブルが発生した時に一般料金よりも低価格、または無料でサービスを受けることができる仕組みとなっている。売上高の7割強は会費売上となり、そのほか作業に要した部品代や特殊作業費等が含まれる。2021年9月末の契約件数は、生活会員及び保証会員(入会・更新・継続含む)合わせて334万件(アクトコール分63万件含む)と過去最高を更新している。

主力サービスは賃貸及び分譲住宅入居者向けの「安心入居サポート」で、同事業の会費売上高の61%(2021年9月期末)を占めている。サービスメニューとしては入居時の暮らし相談サポートや入居中の生活トラブルを解決・サポートするサービスがあり、不動産賃貸事業者等と販売代理店契約を結ぶことで契約件数を伸ばしている。会費は2年契約で約1.5万円となり、うち約6割が同社の収入で、約4割が代理店の販売手数料となる。売上計上方法は月分割方式となっているが、実際の資金の流れとしては契約時に2年分を一括して会員から徴収している。このため、貸借対照表上では残存期間分の対価について前受収益及び長期前受収益として計上されている。一方、代理店への手数料支払いについては契約月に一括して支払い、費用も同額分計上するため、契約ごとの損益で見ると会計上は開始1ヶ月目に損失を計上する格好となっている。

同サービスに関しては契約更新率が3割台と低いことが課題であったが、継続率を高める施策として家賃の一部に会費を組み込む方式(サブスク型方式)の導入に注力している。同方式であれば引越し等で退去しない限りは、契約が継続することになるためだ。サブスク型方式の契約率は2016年9月期末時点で40%であったが、2021年9月期末時点では60%超となっている(アクトコール除く)。なお、アクトコールでも同様のサービス「アクト安心ライフ24(1年版、2年版)」または「緊急サポート24(月額版)」を提供しており、料金水準もほぼ同じだが、月額定額サービスや1年版(税込8,800円)が契約の中心となっている。

その他の会員サービスとしては、全国大学生活協同組合連合会(以下、大学生協)と提携して販売している大学生向けの生活トラブル解決サービス「学生生活110番」(契約期間2年、4年、6年タイプがあり、4年契約タイプで税込9,450円、うち約7割が同社の収入)、連結子会社のジャパンワランティサポートで提供する住設機器、家電製品等のメーカー保証期間終了後のサポートを行う「あんしん修理サポート」(5年・8年・10年間保証で7,000円~、うち約8割が同社の収入)などがある。「あんしん修理サポート」の会員獲得は住宅メーカーやホームセンター、家電量販店等との提携を通じて行っているが、保証額は家電製品よりも住設機器のほうが高くなること、住宅販売時の購入価格に保証サービスを組み込みやすいことから、住宅メーカーとの提携強化に注力している。2021年9月期末の同事業部門の会費売上に占める比率は「学生生活110番」が8%、「あんしん修理サポート」が25%となっている。

なお、会員事業では入会時に顧客から会費を徴収し、作業依頼を受けた場合は入会時の条件に基づいて、無料または割引価格でネットワーク店の手配を行っており、発生した作業代金または作業代金と割引価格との差額が同社の負担となる。このため自然災害の発生等により想定以上に作業件数が増加した場合は、同社の費用負担が重くなり収益性が低下するリスクがある。

(3) 保険事業
連結子会社のジャパン少額短期保険、レスキュー損害保険で保険事業を展開している。主力商品は、賃貸住宅入居者向けに家財を補償する「新すまいRoom保険」で、同事業保険料収入の83%(2021年9月期)を占めている。不動産賃貸事業者では入居者が賃貸契約する際に「安心入居サポート」と「新すまいRoom保険」を同時に勧めることができるため、販売効率の高い商品となる。その他の少額短期保険商品としては、事務所や飲食店などのテナント入居者向けの「テナント総合保険」、自転車による事故や盗難に備える保険「ちゃりぽ」、痴漢冤罪(痴漢被害)ヘルプコール付き「男を守る弁護士保険、女を守る弁護士保険」、「お天気保険」「結婚式キャンセル保険」などユニークな商品を多数揃えており、業界でもトップクラスの商品開発力が強みとなっている。

また、少額短期保険では規則上商品化できない保険ニーズに対応するため、2019年7月にレスキュー損害保険を開業した。当初はジャパン少額短期保険からの受再保険事業からスタートし、2020年より賃貸住宅のオーナーや不動産会社向けの家財保険包括契約の販売を開始している。「新すまいRoom保険」は入居者が被保険者となるのに対して、同商品は貸し手側を被保険者とした団体保険商品となる。また、2020年7月よりワイヤレスゲート<9419>が(株)ヨドバシカメラの店舗で販売するWi-Fiサービス付きスマートフォン及びタブレット端末を対象に、購入後の破損または自然故障を保証する「スマホ保険」の提供を開始している。月額税込890円のプランの場合、故障等で掛かった費用に対して5万円(上限額・年1回)をお見舞金として補償する。月額料金の約15%が同社の売上として計上される。そのほか、2020年春からスポーツクラブ傷害保険の販売も開始しているが、2021年9月期末のいずれも保険料収入の構成比は3%程度と小さい。

なお、レスキュー損害保険には日本生命保険、セブン銀行<8410>が各7.1%出資しており、今後はこれら企業と共同開発した保険商品の販売についても展開していく予定となっている。

(4) リペア事業
リペア事業は、住宅メーカー等の提携先企業から戸建・マンション等の床面や壁の補修作業の依頼を受け、補修サービスを提供する事業となる。石材系から金属、木質系、水まわりも含めて幅広い修復に対応できることが強みとなっており、2019年以降は宿泊施設や店舗など非住宅系の販路開拓にも注力している。対応エリアは首都圏や東北、中部、関西、九州となり、同社の正社員と約220店舗の協力店を通じてサービスを展開している。

(5) ライフテック事業
ライフテック事業では、不動産賃貸入居者向けを主力ターゲットに電力販売サービスを行ってきたが、電力調達価格高騰の影響で損失が拡大するなど事業リスクが高まったことにより、2021年9月末で事業撤退している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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配信元: フィスコ

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