■今後の見通し
1. 2021年12月期の業績見通し
Nexus Bank<4764>の2021年12月期の連結業績は、営業収益で前期比416.2%増の20,000百万円、営業利益で同832.5%増の3,500百万円、経常利益で同875.4%増の3,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で3,100百万円(前期は82百万円の損失)と、期初計画に対して営業利益及び経常利益を500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を1,100百万円上方修正した。海外Fintechの業績が堅調に推移し、6月24日に実施した前連結子会社の株式譲渡による子会社株式売却益を計上したことが主な修正要因となっている。また、為替レートの前提については、期初計画の0.0907円/KRWを据え置いている。
修正計画に対する第2四半期までの進捗率は営業収益で54.6%、営業利益で74.8%となる。営業利益は下期に883百万円と上期の2,617百万円に対して落ち込む計算となるが、これは海外Fintechにおいて、第1四半期に貸倒引当金戻入による551百万円の増益効果が含まれていたことや、期初計画の為替前提レートを据え置いていること、国内Fintechや新規事業領域の開拓に向けた投資を下期に実施する予定になっていることが要因だ。為替レートについては、2021年8月中旬現在で0.093円/KRW前後で推移しており、今後も同程度の水準が続けば、為替換算差による業績の上振れが見込めることになる。
海外Fintechの市場環境については、引き続き新型コロナウイルス感染症拡大の影響を注視し、従来の三位一体の事業戦略を継続していくことで、貸付残高の積み上げを図りながら安定した収益成長を目指していく。一方、国内Fintechについては個別信用購入あっせん業(割賦販売斡旋)の加盟店獲得に向けた営業活動とともに、デポジット(保証金)型クレジットカードサービスの利用拡大に向けたプロモーション活動を強化し、会員獲得に注力していく方針となっており、下期も先行投資による営業損失が続く見込みとなっている。
ITソリューション事業では、「Fast Connector」シリーズの新規顧客獲得に注力していくほか、システム開発ソリューションでは、既存開発案件への注力とともに、新たな技術等を活用した継続的な生産性の向上などに取り組んでいく方針となっている。また、業績面については第2四半期までと同様の基調が続くと見られる。
なお、2021年12月期の1株当たり当期純利益予想が19.13円となっているが、これはA種優先株式が普通株式に転換されることを考慮して算出された数値となっており、2021年6月末時点の発行済み株式数(59,739千株)を基に算出した1株当たり当期純利益は51.89円となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<YM>
1. 2021年12月期の業績見通し
Nexus Bank<4764>の2021年12月期の連結業績は、営業収益で前期比416.2%増の20,000百万円、営業利益で同832.5%増の3,500百万円、経常利益で同875.4%増の3,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で3,100百万円(前期は82百万円の損失)と、期初計画に対して営業利益及び経常利益を500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を1,100百万円上方修正した。海外Fintechの業績が堅調に推移し、6月24日に実施した前連結子会社の株式譲渡による子会社株式売却益を計上したことが主な修正要因となっている。また、為替レートの前提については、期初計画の0.0907円/KRWを据え置いている。
修正計画に対する第2四半期までの進捗率は営業収益で54.6%、営業利益で74.8%となる。営業利益は下期に883百万円と上期の2,617百万円に対して落ち込む計算となるが、これは海外Fintechにおいて、第1四半期に貸倒引当金戻入による551百万円の増益効果が含まれていたことや、期初計画の為替前提レートを据え置いていること、国内Fintechや新規事業領域の開拓に向けた投資を下期に実施する予定になっていることが要因だ。為替レートについては、2021年8月中旬現在で0.093円/KRW前後で推移しており、今後も同程度の水準が続けば、為替換算差による業績の上振れが見込めることになる。
海外Fintechの市場環境については、引き続き新型コロナウイルス感染症拡大の影響を注視し、従来の三位一体の事業戦略を継続していくことで、貸付残高の積み上げを図りながら安定した収益成長を目指していく。一方、国内Fintechについては個別信用購入あっせん業(割賦販売斡旋)の加盟店獲得に向けた営業活動とともに、デポジット(保証金)型クレジットカードサービスの利用拡大に向けたプロモーション活動を強化し、会員獲得に注力していく方針となっており、下期も先行投資による営業損失が続く見込みとなっている。
ITソリューション事業では、「Fast Connector」シリーズの新規顧客獲得に注力していくほか、システム開発ソリューションでは、既存開発案件への注力とともに、新たな技術等を活用した継続的な生産性の向上などに取り組んでいく方針となっている。また、業績面については第2四半期までと同様の基調が続くと見られる。
なお、2021年12月期の1株当たり当期純利益予想が19.13円となっているが、これはA種優先株式が普通株式に転換されることを考慮して算出された数値となっており、2021年6月末時点の発行済み株式数(59,739千株)を基に算出した1株当たり当期純利益は51.89円となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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