■グローブライド<7990>の業績動向
1. 2021年3月期業績の概要
2021年3月期業績は、売上高100,304百万円(前期比13.6%増)、営業利益7,405百万円(同104.9%増)、経常利益7,145百万円(同131.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,797百万円(同327.2%増)と2ケタ増収とともに大幅な増益となった。同社グループが属するアウトドアスポーツ・レジャー用品等の業界は、コロナ禍による一時的な落ち込みはあったものの、緊急事態宣言解除後、密閉・密集・密接のいわゆる「3密」を避けたスポーツ・レジャーと評価されて急速に需要が回復していることから、同社業績も好調に推移した。
(1) 地域別動向
a) 日本
日本地域の売上高は72,090百万円(前期比11.2%増)、セグメント利益は5,947百万円(同75.8%増)と2ケタ増収・大幅な増益となった。コロナ禍の影響を受け、2020年4月の緊急事態宣言発出後、市場は一時的に大きく落ち込んだものの、フィッシングを中心としたライフタイム・スポーツが「3密」を避ける等これからの時代にマッチしたレジャーとして支持を広げ、需要が急回復した。
b) 米州
米州地域の売上高は8,021百万円(前期比21.5%増)、セグメント利益は168百万円(同12.8%増)となった。春先にコロナ禍の影響を受け市場は大幅に落ち込んだものの、その後は規制の緩和を受け徐々に回復に向かった。淡水域が多い米国の特徴であるバス(淡水魚)フィッシング向けに、ダイワ・テクノロジー搭載の新製品が好調に推移したことも増収増益の要因となった。
c) 欧州
欧州地域の売上高は10,590百万円(前期比8.9%増)、セグメント利益は591百万円(同32.0%増)となった。2020年4月以降、各国で都市のロックダウンなど厳格なコロナ禍対策が行われ、需要に影響があったものの、ロックダウン解除後はアウトドアスポーツ需要が急速に回復し、その後堅調に推移した。
d) アジア・オセアニア
アジア・オセアニア地域の売上高は31,295百万円(前期比13.5%増)、セグメント利益は2,730百万円(同34.0%増)となった。国によってバラつきはあるものの、中国市場がいち早くコロナ禍から回復し、全体を牽引した。
(2) 財務状況
2021年3月期末の総資産は、現金及び預金が増加したものの売掛金及び棚卸資産が減少したこと等により、前期末比240百万円減少し77,730百万円となった。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したこと等により、前期末比4,554百万円増加し27,577百万円となった。
2. 2022年3月期業績の見通し
2022年3月期の連結業績予想については、売上高110,000百万円(前期比9.7%増)、営業利益8,000百万円(同8.0%増)、経常利益7,800百万円(同9.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,700百万円(同18.8%増)と、引き続き増収増益を見込んでいる。
日本及び世界においてコロナ禍による初期の行動制限が解除されて以降、アウトドアスポーツ・レジャーが「3密」を避けたアクティビティとして評価されて急速に需要が回復しているが、「ニューノーマル」が一過性ではなく習慣化し、ある程度定着することが想定される。同社によると、釣りブームが起こった1990年代にフィッシングを好んだ顧客層がコロナ禍を契機に再び釣りを始めたことに加え、女性などのビギナーも増えているようで、この流れは続きそうだ。
なお、上期は売上高58,000百万円、営業利益5,400百万円、下期は売上高52,000百万円、営業利益2,600百万円を予想しており、上期偏重となる。これは、フィッシング用品をはじめとする同社アイテムの季節性を反映しており、コロナ禍初期の自粛の影響があった2021年3月期以外は例年その傾向がある。2022年3月期の業績予想は、2021年3月期下期の事業環境が継続することをベースとしており、2021年3月期上期の突発的な落ち込みはなく、例年の季節性に従うという前提で立案されている。これらの結果、合理的な事業計画であり十分達成可能であると弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<YM>
1. 2021年3月期業績の概要
2021年3月期業績は、売上高100,304百万円(前期比13.6%増)、営業利益7,405百万円(同104.9%増)、経常利益7,145百万円(同131.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,797百万円(同327.2%増)と2ケタ増収とともに大幅な増益となった。同社グループが属するアウトドアスポーツ・レジャー用品等の業界は、コロナ禍による一時的な落ち込みはあったものの、緊急事態宣言解除後、密閉・密集・密接のいわゆる「3密」を避けたスポーツ・レジャーと評価されて急速に需要が回復していることから、同社業績も好調に推移した。
(1) 地域別動向
a) 日本
日本地域の売上高は72,090百万円(前期比11.2%増)、セグメント利益は5,947百万円(同75.8%増)と2ケタ増収・大幅な増益となった。コロナ禍の影響を受け、2020年4月の緊急事態宣言発出後、市場は一時的に大きく落ち込んだものの、フィッシングを中心としたライフタイム・スポーツが「3密」を避ける等これからの時代にマッチしたレジャーとして支持を広げ、需要が急回復した。
b) 米州
米州地域の売上高は8,021百万円(前期比21.5%増)、セグメント利益は168百万円(同12.8%増)となった。春先にコロナ禍の影響を受け市場は大幅に落ち込んだものの、その後は規制の緩和を受け徐々に回復に向かった。淡水域が多い米国の特徴であるバス(淡水魚)フィッシング向けに、ダイワ・テクノロジー搭載の新製品が好調に推移したことも増収増益の要因となった。
c) 欧州
欧州地域の売上高は10,590百万円(前期比8.9%増)、セグメント利益は591百万円(同32.0%増)となった。2020年4月以降、各国で都市のロックダウンなど厳格なコロナ禍対策が行われ、需要に影響があったものの、ロックダウン解除後はアウトドアスポーツ需要が急速に回復し、その後堅調に推移した。
d) アジア・オセアニア
アジア・オセアニア地域の売上高は31,295百万円(前期比13.5%増)、セグメント利益は2,730百万円(同34.0%増)となった。国によってバラつきはあるものの、中国市場がいち早くコロナ禍から回復し、全体を牽引した。
(2) 財務状況
2021年3月期末の総資産は、現金及び預金が増加したものの売掛金及び棚卸資産が減少したこと等により、前期末比240百万円減少し77,730百万円となった。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したこと等により、前期末比4,554百万円増加し27,577百万円となった。
2. 2022年3月期業績の見通し
2022年3月期の連結業績予想については、売上高110,000百万円(前期比9.7%増)、営業利益8,000百万円(同8.0%増)、経常利益7,800百万円(同9.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,700百万円(同18.8%増)と、引き続き増収増益を見込んでいる。
日本及び世界においてコロナ禍による初期の行動制限が解除されて以降、アウトドアスポーツ・レジャーが「3密」を避けたアクティビティとして評価されて急速に需要が回復しているが、「ニューノーマル」が一過性ではなく習慣化し、ある程度定着することが想定される。同社によると、釣りブームが起こった1990年代にフィッシングを好んだ顧客層がコロナ禍を契機に再び釣りを始めたことに加え、女性などのビギナーも増えているようで、この流れは続きそうだ。
なお、上期は売上高58,000百万円、営業利益5,400百万円、下期は売上高52,000百万円、営業利益2,600百万円を予想しており、上期偏重となる。これは、フィッシング用品をはじめとする同社アイテムの季節性を反映しており、コロナ禍初期の自粛の影響があった2021年3月期以外は例年その傾向がある。2022年3月期の業績予想は、2021年3月期下期の事業環境が継続することをベースとしており、2021年3月期上期の突発的な落ち込みはなく、例年の季節性に従うという前提で立案されている。これらの結果、合理的な事業計画であり十分達成可能であると弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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