今週のポイント
26日にRBNZ(NZ中銀)の政策会合が開かれます。RBNZの金融政策スタンスに変化がみられるかどうかに注目です(後述)。
市場では、BOM(メキシコ中銀)の次の一手は利上げとの見方が有力です。24日の5月前半CPI(消費者物価指数)や26日の1-3月期GDP(国内総生産)確報値が、その観測を補強する結果になれば、メキシコペソ/円の上昇材料になる可能性があります。
今週(5/24- )、豪州やカナダの主要な経済指標の発表はありません。豪ドル/円やカナダドル/円は、原油など資源価格や主要国株価の動向に影響を受けやすい地合いになりそうです。資源価格や主要国の株価が堅調に推移すれば、豪ドル/円やカナダドル/円は上値を試す展開になるかもしれません。
今週の注目通貨ペア①:<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.07000NZドル~1.08200NZドル>
5月26日のRBNZ(NZ中銀)の会合では、政策金利(現在0.25%)と大規模資産購入プログラムの規模(同1000億NZドル)のいずれも、据え置かれそうです。
その通りの結果になった場合、注目はRBNZの政策スタンスに変化がみられるかどうか。RBNZは4月14日の前回会合時の声明で、「CPI(消費者物価指数)上昇率が2%の目標中央値に維持され、また雇用が最大の持続可能水準に達するかそれを上回ると確信できるまで、現在の景気刺激的な金融状況を維持する」と表明。「これら(CPI上昇率と雇用の目標達成)の要件を満たすには、かなりの時間と忍耐が必要だ」と指摘し、「必要に応じて追加の金融刺激策を提供する用意がある」としました。
一方でRBNZとは異なり、景気見通しの改善を背景に市場は「早ければ22年下半期にも利上げが行われる」とみています。RBNZの声明や会合後に行われるオア総裁の会見が、その観測を高める内容になれば、NZドル高材料になるとみられます。豪ドル/NZドルは上値が重い展開になるかもしれません。豪ドル/NZドルの目先の下値メドとして、1.07033NZドル(4/30安値)が挙げられます。一方、上値は1.08163NZドル(5/4高値)がメドになりそうです。
今週の注目通貨ペア➁:<南アフリカランド/円 予想レンジ:7.600円~8.000円>
SARB(南アフリカ中銀)は5月20日に会合を開き、政策金利を全会一致で3.50%に据え置くことを決定しました。
クガニャゴ総裁は会合後の会見で、「最近のインフレの加速は一時的な現象」との見方を示す一方、「インフレ見通しに対するリスクは上向きだ」と指摘。「(今後)インフレにサプライズがあれば、SARBは適切に行動する用意がある」と述べました。
南アフリカの4月CPI(消費者物価指数)は前年比4.4%と、上昇率は前月の3.2%から加速し、昨年2月以来の高い伸びを記録。SARBのインフレ目標(3~6%)の中央値である4.5%に接近しました。
現時点でSARBは4月のCPI上昇率の加速を一時的なものとみているようです。そのため、SARBがすぐに利上げを行う可能性は低いとみられます。ただ、クガニャゴ総裁が必要なら利上げするとの姿勢を示したことは、南アフリカランド/円を下支えしそうです。南アフリカランド/円は今後、心理的節目である8円に向かう展開となる可能性があります。
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