ユーロ/米ドルの下押し圧力が強まりそう
【下値メド第1関門】BB・-2σラインを基準とする「1.16522ドル」
【下値メド第2関門】先行2スパンを基準とする「1.15348ドル」
【見通し】「第2関門」割れなら、FR・61.8%(≒1.12821ドル)付近までの下落も想定
ここもとじり安基調が継続するユーロ/米ドルですが、足もとでは、直近高安レート(安値L:1.06255ドル[2020/3/23]、高値H:1.23444ドル[2021/1/6])を結ぶFR(フィボナッチ・リトレースメント)・38.2%押しライン(≒1.16878ドル、上図黒色点線)を意識する相場展開となっています。
上図を見ると、1) 26週MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態となっていること、3) ローソク足が青色の雲(=サポート帯、先行スパン)の中で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして、5) DMI(方向性指数)で-DI>+DIの乖離が拡大し、ADXが右肩上がり推移となっている(上図青色点線丸印)ことから、ユーロ/米ドル・週足チャートでは、上方硬直性を伴うレンジ相場であると判断します。
今後のユーロ/米ドルにおける重要下値メドとして捉えるライン(関門)は2つ。
まず1つ目の下値重要ラインは、BB(ボリンジャーバンド)・-2σライン(≒1.16522ドル、上図A)。同ラインは、上述したFR・38.2%押しラインと近似値となっていることもあり、足もとにおけるユーロ/米ドルの「下値メド第1関門」と捉えて良いでしょう。
これからの時間にかけて、仮にローソク足が同ラインを下抜けした場合の次なる下値重要ラインは、青色の雲の下辺である先行2スパン(≒1.15348ドル、上図B)。同スパンは、上述した高安レートを結ぶFR・50.0%押しライン、いわゆる“半値押し”水準と近似値となっていることから、ユーロ/米ドルにとっての「下値メド第2関門」と見るべきでしょう。
今後、仮にローソク足が同スパンを終値ベースで下抜け突破した場合は、遅行スパンのローソク足下放れである“逆転”を伴いながら、ユーロ/米ドルの下降モメンタムが強まる可能性も。その場合は、上述した高安レートを結ぶFR・61.8%押しライン(≒1.12821ドル、上図緑色点線)付近までの下落も想定すべきでしょう。