■要約
インティメート・マージャー<7072>は、パブリックDMP※の最大手で、アドテク領域におけるマーケティング支援やデータマネジメント・アナリティクス、成果報酬型広告運用サービスなどを展開している。2020年にはFin Tech領域への進出を目的に、子会社のクレジットスコア(株)を設立したほか、プライバシーテック領域のサービスを提供する持分法適用会社、Priv Tech(プライブテック)(株)を設立(出資比率49%、持分法適用関連会社)した。2019年10月に東京証券取引所マザーズ市場に株式上場を果たしている。
※ DMP(Data Management Platform)とは、インターネット上の様々なサーバーに蓄積されるビッグデータや自社サイトのログデータなどを一元管理、分析し、最終的に広告配信やサイトの改善などのアクションプランの最適化を実現するためのプラットフォームのことを指す。DMPには企業が自社のWebサイトで収集するデータ(1st Party Data)を管理するプライベートDMPと、大手ポータルサイトのオーディエンスデータやソーシャルデータ等、第三者のデータ(3rd Party Data)を収集・管理するパブリックDMPとがある。
1. 2020年9月期の業績概要
2020年9月期の連結業績は、売上高で2,042百万円、営業利益で57百万円となった。前期の単独業績との比較では売上高で6.7%減、営業利益で60.6%減と減収減益決算となった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、旅行業界やイベント業界等などからの受注が大きく減少し、主力のマーケティング支援サービスの売上高が26.2%減と落ち込んだことが主因だ。ただ、2019年よりサービスを開始した成果報酬型広告運用サービス「Performance DMP」は順調にアカウント数を伸ばし、売上高は同166.2%増の346百万円となるなど、その他のソリューションサービスについては増収となっている。
2. 2021年9月期業績見通し
2021年9月期の連結業績は、売上高で前期比13.0%増の2,307百万円、営業利益で同33.4%増の76百万円を見込んでいる。当期はポストCookieテクノロジーの開発により、既存顧客に対して従来サービスからの置き換えを進めていくと同時に、他社サービスを利用している顧客の取り込みを図っていく移行期間と位置付けている。また、「Performance DMP」については、2020年9月より金融分野を対象にAIスコアリング機能の実装を開始したことで、質の良い見込み顧客を獲得できる可能性が高まったことから、クライアント企業の増加による高成長が期待される。また、子会社のクレジットスコアについても、金融機関向けにAIスコアリング機能を使ったソリューションの提供を開始していくことで黒字化が見込まれる。
3.成長戦略
同社は今後の成長戦略として、「IM-DMP」の汎用性の高さを生かして、アドテク領域以外の市場に進出していくこと掲げている。既にSales TechやFin Tech領域に進出しており、Fin Tech領域については高成長が期待できる段階に入ってきた。将来的には、医療や小売、不動産などその他の業界にも進出し、ビッグデータの高度な分析力を生かして、新たなソリューションサービスを展開していくことで、更なる成長を目指していく考えだ。
■Key Points
・DMPを基盤としたマーケティング支援を中心にデータマネジメント・アナリティクスや成果報酬型広告運用サービスなどを展開
・2021年9月期業績はポストCookieテクノロジーの開発に注力し、中長期の成長基盤を構築する1年に
・アドテク領域だけでなく、今後はFin TechやSales Techなどその他の領域への展開も進めていく
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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インティメート・マージャー<7072>は、パブリックDMP※の最大手で、アドテク領域におけるマーケティング支援やデータマネジメント・アナリティクス、成果報酬型広告運用サービスなどを展開している。2020年にはFin Tech領域への進出を目的に、子会社のクレジットスコア(株)を設立したほか、プライバシーテック領域のサービスを提供する持分法適用会社、Priv Tech(プライブテック)(株)を設立(出資比率49%、持分法適用関連会社)した。2019年10月に東京証券取引所マザーズ市場に株式上場を果たしている。
※ DMP(Data Management Platform)とは、インターネット上の様々なサーバーに蓄積されるビッグデータや自社サイトのログデータなどを一元管理、分析し、最終的に広告配信やサイトの改善などのアクションプランの最適化を実現するためのプラットフォームのことを指す。DMPには企業が自社のWebサイトで収集するデータ(1st Party Data)を管理するプライベートDMPと、大手ポータルサイトのオーディエンスデータやソーシャルデータ等、第三者のデータ(3rd Party Data)を収集・管理するパブリックDMPとがある。
1. 2020年9月期の業績概要
2020年9月期の連結業績は、売上高で2,042百万円、営業利益で57百万円となった。前期の単独業績との比較では売上高で6.7%減、営業利益で60.6%減と減収減益決算となった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、旅行業界やイベント業界等などからの受注が大きく減少し、主力のマーケティング支援サービスの売上高が26.2%減と落ち込んだことが主因だ。ただ、2019年よりサービスを開始した成果報酬型広告運用サービス「Performance DMP」は順調にアカウント数を伸ばし、売上高は同166.2%増の346百万円となるなど、その他のソリューションサービスについては増収となっている。
2. 2021年9月期業績見通し
2021年9月期の連結業績は、売上高で前期比13.0%増の2,307百万円、営業利益で同33.4%増の76百万円を見込んでいる。当期はポストCookieテクノロジーの開発により、既存顧客に対して従来サービスからの置き換えを進めていくと同時に、他社サービスを利用している顧客の取り込みを図っていく移行期間と位置付けている。また、「Performance DMP」については、2020年9月より金融分野を対象にAIスコアリング機能の実装を開始したことで、質の良い見込み顧客を獲得できる可能性が高まったことから、クライアント企業の増加による高成長が期待される。また、子会社のクレジットスコアについても、金融機関向けにAIスコアリング機能を使ったソリューションの提供を開始していくことで黒字化が見込まれる。
3.成長戦略
同社は今後の成長戦略として、「IM-DMP」の汎用性の高さを生かして、アドテク領域以外の市場に進出していくこと掲げている。既にSales TechやFin Tech領域に進出しており、Fin Tech領域については高成長が期待できる段階に入ってきた。将来的には、医療や小売、不動産などその他の業界にも進出し、ビッグデータの高度な分析力を生かして、新たなソリューションサービスを展開していくことで、更なる成長を目指していく考えだ。
■Key Points
・DMPを基盤としたマーケティング支援を中心にデータマネジメント・アナリティクスや成果報酬型広告運用サービスなどを展開
・2021年9月期業績はポストCookieテクノロジーの開発に注力し、中長期の成長基盤を構築する1年に
・アドテク領域だけでなく、今後はFin TechやSales Techなどその他の領域への展開も進めていく
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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