収益の「変化率」に注目
【V字回復へ】
ベアリング最大手。最大の注目点は収益の「変化率」。
11月2日に発表した4~9月期累計(2Q累計)の連結決算は営業損益が106.36億円の赤字(前年同期実績は156.75億円の黒字)に終わった。一見すると、激しい落ち込みに映る数値だが、3ヵ月タームで見ると、赤字幅は1Q(4~6月)の129.03億円に対し、2Q(7~9月)は22.67億円と急速に縮小しているのが顕著。
今回、会社側では通期の営業利益について1Q決算発表時点で打ち出した10億円の黒字(前期比95.8%減)という見通しを据え置き。単純計算だと、下半期だけに限ると116億円強の黒字。まさにV字型の回復。
現時点ではやや保守的な見通し。主力の自動車向け事業が急ピッチに盛り返しており、6日に開示した決算説明会資料を見ても「急激な需要回復への対応」が記されるなど、繁忙ぶりがうかがえる。
また、産業機械事業も中国向けなどを中心に堅調。こうした状況はまだ株価に織り込まれていないと見られる。風力発電、5G関連の材料も内包しているだけに回復の道筋は見えてきている。
機械受注や工作機械受注の月次統計が発表され、実態好転があらためて確認されると、機械セクターの同社にとっては株価の追い風に作用する可能性も。
【テクニカル】
チャート上では、下値は13週移動平均線にフォローされている形。
連結PBRは0.87倍と割安水準。押し目をマークすべきところ。
関連銘柄
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