きちりHD Research Memo(4):2020年6月期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により営業損失に転落

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最新投稿日時:2020/09/17 15:04 - 「きちりHD Research Memo(4):2020年6月期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により営業損失に転落」(フィスコ)

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きちりHD Research Memo(4):2020年6月期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により営業損失に転落

配信元:フィスコ
投稿:2020/09/17 15:04
■業績動向

1. 2020年6月期の業績概要
きちりホールディングス<3082>の2020年6月期の連結業績は、売上高で前期比18.8%減の8,048百万円、営業損失で368百万円(前期は406百万円の利益)、経常損失で366百万円(同376百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失で609百万円(同161百万円の利益)となった。

売上高は2月下旬以降、新型コロナウイルス感染症の拡大が進んだ影響で売上げが落ち始め、4月に政府が緊急事態宣言を発出、外食企業等に対して営業自粛要請を行ったことから、同社においても約9割の店舗を休業せざるを得ず、4月、5月の売上高が激減したことが大幅減収につながった。第4四半期業績(2020年4月〜6月)だけで見ると、売上高で前年同期比73.4%減の640百万円、営業損失で392百万円(前年同期は69百万円の利益)と創業来、最大の落ち込みとなった。

通期の既存店売上高は前期比25%減となり、業態を問わず売上高が落ち込んだ。売上原価率は28.0%(主に食材コスト)と前期から0.3ポイントの上昇にとどまったが、店舗運営にかかる固定費負担(主に人件費、家賃費等)が減益要因となった。なお、店舗休業時の人件費や家賃(合計280百万円)は、臨時休業損失として特別損失に振り替えて計上している。そのほか店舗の資産見直しによる減損損失124百万円、投資有価証券評価損47百万円なども特別損失として計上しており、親会社株主に帰属する当期純損失の拡大要因となっている。

店舗の出退店状況を見ると、新規出店が8店舗、リニューアルが1店舗、退店が1店舗となり、期末店舗数で前期末比7店舗増の102店舗となった。新規出店では、2019年7月に京都・嵐山に高級茶葉を使った日本初のティーラテ専門ブランド「CHAVATY」の2号店を出店したほか、東京・表参道に「いしがまやハンバーグ」初のグローバル旗艦店となる「いしがまやGOKU BURGER」を出店、8月には東京・町田に「KICHIRI misceo」を出店した。また、10月には静岡県沼津市の三井ショッピングパークららぽーと沼津内に、「いしがまやハンバーグ」、オムライス専門店の「3 Little Eggs」、かつめし専門店の「かつゑもん」のほか、新業態となる焼き鳥専門店「ひな鶏 伊勢ゐ」の4店舗を出店した。静岡県には初進出となり、全国出店地域は1都2府8県となった。「いしがまやハンバーグ」については11月にも神奈川県のJR茅ヶ崎駅直結のショッピングセンター「ラスカ茅ヶ崎」にも出店している。なお、退店1店舗については、賃貸契約満了に伴う退店となっている。

なお、フランチャイズ事業についてはイズミのショッピングセンター「ゆめタウン」で「いしがまやハンバーグ」を3店舗出店しているほか、インドネシアで「いしがまやハンバーグ」「CHAVATY」を各1店舗出店している。ただ、インドネシアの各店舗については新型コロナの影響により、現在もなお休業状態が続いている。

同社では、コロナ禍における既存店舗の売上減少を補うための取り組みとして、4月より子会社の(株)サニタイズにて新型コロナウイルス感染予防対策としての除菌サービス事業を開始したほか、デリバリーサービスやテイクアウト商品の販売、「CHAVATY」の公式オンラインショップでのEC販売なども開始している。除菌サービスについては首都圏及び関西圏で提供しており、受注件数も徐々に増えており、7月は10件を超えたようだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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