JSR（4185）長期波動変わる：日本証券新聞 伊藤 明

半導体材料など成長つづく

JSR　日足一目均衡表出所：日本証券新聞Digitalテクニカルチャート

【長期トレンド変化】
波乱相場に陥ると、焦燥感や恐怖感で動揺し、株価を長期的な視点からとらえるこ
とを忘れがちになる。

日足ではなく、月間足で見たとき、相場の強さが確認されるのがＪＳＲ。自動車タイヤ向けゴムで知られる合成ゴム大手。７月の月間足は大陽線を引き、昨年11月以降のもみあいゾーン上限を超え、月足・均衡表では先行スパン上限を突破するなど新局面入りの展開へ。この足取りを踏まえると、目先の押し目は仕込み好機になりそう。2018年1月に付けた2758円の高値を指向する長期波動と見られる。

【事業展開】
半導体材料などデジタルソリューション事業の成長が続いており、これが株価をみ
るうえでのポイント。ディスプレイ材料事業でも中国向けに拡販が有望。７月30
日に発表した第１・四半期（４～６月）連結決算は営業利益が23.59億円（前年
同期比77.1％減）と大きく落ち込んだものの、31日の株価は限定的な下げにとど
まったのは、ライフサイエンス事業を含めた先端ビジネスの好実態が背景にあると考えられる。通期の営業利益見通し230億円（前期比31.0％減）は堅めのラインとみられる。