■中期経営計画
(2) 新領域での拡大
新領域での拡大においては、Advanced CRM Platform、Advanced BPO、海外事業展開、凸版シナジーを掲げた。
2017年12月のベルシステム24ホールディングス<6183>と凸版印刷との資本業務提携に伴い、凸版シナジーの発揮を中期経営計画に追加した。この資本業務提携により、自治体や金融機関をはじめ、幅広い業種の企業向けに新たなサービスを開発・提供し、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング:自社の業務を外部企業に委託すること)事業の拡大を図るとともに、AIやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション:ロボットによる業務自動化)などを用いた高度なBPO事業を推進し、国内市場はもちろんアジア地域での事業展開も視野に入れている。同社では、この提携によって、双方の強みを生かした、付加価値の高い新しい商品・サービス提供を目指している。既にコールセンター業務の統合・効率化、デジタルマーケティングサービスの提供を開始し、凸版シナジーによる売上収益は大きく伸びている。また、AI、RPAソリューションの提供は、社内でも活用することで、(3)人材マネジメントの高度化の戦略にも沿うものである。
新領域での成長ドライバーとして、同社では、CRMで必要な機能をインタラクティブ、インテリジェンス、アナリティクスといった機能で網羅するAdvanced CRM Platformの構築を推進してきた。すなわち、Advanced CRM構想におけるプラットフォームとして、クライアント企業と消費者との最適な接点を創出するにとどまらず、消費者や業務に関する知見の提供、さらには消費者の価値観の分析による最適モデルの提案までを行うというものである。このAdvanced CRM Platformの展開を進めることにより、同社は課金型ビジネスやレベニューシェアといった利益率の高いビジネスモデルを実現してきた。
Advanced BPOについても、RPAを導入した高度なBPO業務を同社が提供することにより、メリットを得ることができるクライアント業界や企業は多い。特に、流通業などにおいては経理伝票などの処理をFAXで行っている会社などが多く存在する。同社はこれらの受注業務を、経理・人事・ITなどの型を整備し生産性が向上するような業務に修正してきた。また、CTCとの協業や高効率型モデルの構築(技術活用)も含めて展開した。
国内では、アウトソーシング市場規模は年5%程度での成長を継続すると見られているが、対GDPにおけるBPO比率は、欧米諸国と比較して低く、今後より一層の拡大が見込まれる。一方、海外事業展開についても積極的に進めており、ベトナム・タイ・台湾などで海外展開の足掛かりを構築してきた。子会社のベルシステム24を通じて、2017年7月には、ベトナムのコンタクトセンター最大手Hoa Saoに49%の出資をし、ベトナムにおける事業を開始した。また、ベルシステム24ホールディングスでは、2020年1月に、タイでコンタクトセンター事業大手のTrue Touchに49.99%の出資し、タイ、日本、及び多国籍企業などのニーズに応え、タイにおけるコンタクトセンター業界の売上トップシェアを目指している。同様に台湾でも、2020年2月に、同国最大手の総合通信会社中華電信の子会社と業務提携契約を締結し、コンタクトセンター運営ノウハウと現地ニーズを融合させた台湾におけるコンタクトセンターアウトソーシング市場の開拓・拡大を目指す。こうした海外事業展開では、伊藤忠グループのネットワークを活用することで、成長が見込める案件に絞って、国内向けサービスと同等の高度化したCRM事業を展開することで収益拡大を図っている。
また、2019年2月には、同社はMAツール(マーケティングオートメーションツール:顧客開拓におけるマーケティング活動を可視化・自動化する手段)を提供するスプリームシステムと業務提携を締結した。同社のコンタクトセンター業務と、スプリームシステムのAIを活用したMAツールを融合し、消費者対応から分析、マーケティング支援、顧客戦略の高度化まで一貫して支援する新たなCRM事業の拡大・高度化を目指す方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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(2) 新領域での拡大
新領域での拡大においては、Advanced CRM Platform、Advanced BPO、海外事業展開、凸版シナジーを掲げた。
2017年12月のベルシステム24ホールディングス<6183>と凸版印刷との資本業務提携に伴い、凸版シナジーの発揮を中期経営計画に追加した。この資本業務提携により、自治体や金融機関をはじめ、幅広い業種の企業向けに新たなサービスを開発・提供し、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング:自社の業務を外部企業に委託すること)事業の拡大を図るとともに、AIやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション:ロボットによる業務自動化)などを用いた高度なBPO事業を推進し、国内市場はもちろんアジア地域での事業展開も視野に入れている。同社では、この提携によって、双方の強みを生かした、付加価値の高い新しい商品・サービス提供を目指している。既にコールセンター業務の統合・効率化、デジタルマーケティングサービスの提供を開始し、凸版シナジーによる売上収益は大きく伸びている。また、AI、RPAソリューションの提供は、社内でも活用することで、(3)人材マネジメントの高度化の戦略にも沿うものである。
新領域での成長ドライバーとして、同社では、CRMで必要な機能をインタラクティブ、インテリジェンス、アナリティクスといった機能で網羅するAdvanced CRM Platformの構築を推進してきた。すなわち、Advanced CRM構想におけるプラットフォームとして、クライアント企業と消費者との最適な接点を創出するにとどまらず、消費者や業務に関する知見の提供、さらには消費者の価値観の分析による最適モデルの提案までを行うというものである。このAdvanced CRM Platformの展開を進めることにより、同社は課金型ビジネスやレベニューシェアといった利益率の高いビジネスモデルを実現してきた。
Advanced BPOについても、RPAを導入した高度なBPO業務を同社が提供することにより、メリットを得ることができるクライアント業界や企業は多い。特に、流通業などにおいては経理伝票などの処理をFAXで行っている会社などが多く存在する。同社はこれらの受注業務を、経理・人事・ITなどの型を整備し生産性が向上するような業務に修正してきた。また、CTCとの協業や高効率型モデルの構築(技術活用)も含めて展開した。
国内では、アウトソーシング市場規模は年5%程度での成長を継続すると見られているが、対GDPにおけるBPO比率は、欧米諸国と比較して低く、今後より一層の拡大が見込まれる。一方、海外事業展開についても積極的に進めており、ベトナム・タイ・台湾などで海外展開の足掛かりを構築してきた。子会社のベルシステム24を通じて、2017年7月には、ベトナムのコンタクトセンター最大手Hoa Saoに49%の出資をし、ベトナムにおける事業を開始した。また、ベルシステム24ホールディングスでは、2020年1月に、タイでコンタクトセンター事業大手のTrue Touchに49.99%の出資し、タイ、日本、及び多国籍企業などのニーズに応え、タイにおけるコンタクトセンター業界の売上トップシェアを目指している。同様に台湾でも、2020年2月に、同国最大手の総合通信会社中華電信の子会社と業務提携契約を締結し、コンタクトセンター運営ノウハウと現地ニーズを融合させた台湾におけるコンタクトセンターアウトソーシング市場の開拓・拡大を目指す。こうした海外事業展開では、伊藤忠グループのネットワークを活用することで、成長が見込める案件に絞って、国内向けサービスと同等の高度化したCRM事業を展開することで収益拡大を図っている。
また、2019年2月には、同社はMAツール(マーケティングオートメーションツール:顧客開拓におけるマーケティング活動を可視化・自動化する手段)を提供するスプリームシステムと業務提携を締結した。同社のコンタクトセンター業務と、スプリームシステムのAIを活用したMAツールを融合し、消費者対応から分析、マーケティング支援、顧客戦略の高度化まで一貫して支援する新たなCRM事業の拡大・高度化を目指す方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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