安値更新で下降トレンド続く
前回「長期的な天井パターンを形成する可能性も考えられる。足元の下降トレンドが落ち着き、ボラティリティの縮小を待ちたい。当面は逆張り戦略の短期売買でリバウンドを上昇もしくは戻り売りを基本戦略とし、落ち着いてからの参戦でよい」と解説しました。
株価は安値を割り込み、2万1,000円を割り込んで取引を終えました。
米国の株式市場は下げ止まりましたが、乱高下が続いた一週間でした。
ドル円相場は一時1米ドル104円台までドル売られた週でした。
気になるのは、日経平均株価の今後の動きです。
チャートを分析する限りでは、3月2日に安値2万0,834円まで下落しましたが、その後は反転して上昇し、2万1,000円台を回復しリバウンド上昇となりました。その後は、2万1,000円をはさんでの動きが続いていましたが、3月6日に一時2万0,613円まで下落する動きとなりました。
日銀が3月2日に金融市場の安定に向けて資金供給することを発表し、従来は700億円規模のETF買入を1000億円規模に引き上げましたが、FRB(連邦準備制度理事会)が3月3日、臨時のFOMC(米連邦公開市場委員会)を開き、政策金利を0.5%引き下げたことによって、日米の金利差が縮小したこと、新型コロナウイルスの感染が世界各国に拡大したことによる懸念が高まり、リスクオフが進んだことが安値を割り込んだ要因としてあげられるでしょう。
目標上値は2万1,750円、下値は2万0,150円、それぞれプラスマイナス250円とします。
2月28日には出来高を伴ったことでセリクラ感も出ましたが、その後は戻り売りにおされたことや、ドル円の円高圧力により、5日移動平均線あたりの2万1,719円まで上昇したところでリバウンド上昇を終えてしまいました。
CME日経平均先物円建が現在2万0,425円と、2万0,500円を割り込んでいる状況です。2018年12月26日から始まった上昇相場であいた窓は残り二つになりますので、窓を意識しておきたいところです。
リスクオフから米国10年債の利回りが過去最低を記録する状況ですから、円高進行も仕方ない状況でしょう。トレンドフォロー戦略では、足元の下降トレンドが落ち着き、ボラティリティの縮小を待ちたいところ。引き続き逆張り戦略の短期売買でリバウンド上昇もしくは戻り売りを基本戦略とし、落ち着いてからの参戦でよいでしょう。
売り気配買い気配が日々入れ替わる状況ですし、メジャーSQ週ですから、ムダな売買は避けてもよいでしょう。