強気になれる材料
売上が1.5%減収、事業利益で3.8%減益となり、天候不順、対ユーロに対する円高、韓国における不買運動の影響を受ける結果となったが、ほぼ事前の予想通りの結果だったと言って良い。営業利益で2020億円を予想されていたが、実績は2014億円ただし、2020年12月期予想については、注目されたアンハイザ―ブッシュ社のオーストラリア事業の買収効果について、買収がまだ完了していないことから、予想数値には入れなかった。その結果、今期通期の業績予想は、1%営業増益に留めた。
この発表を受け、株価は乱高下した。
14日の寄付きは21円安の5086円だったが、前場の引けにかけ株価は急落し、一旦、4931円と、5000円割れまで下落した。しかし後場に入って、徐々に株価は戻し、結局、5000円台に復帰し、5011円で引けている。
アサヒビールは、中国ではそれほど大きな展開をしていない。したがって、新型肺炎の影響は限定的である可能性が高い。一方で韓国での売上はほぼ0まで下落したが、今期は、一定の回復は見込めるだろう。また同社は東京五輪のゴールドパートナーとなっており、天候にもよるとはいえ、前期に対して強気になれる材料であることに間違いはない。
同社株価の抵抗ラインは、4900円にある。したがって、5000円割れの水準は、ため込んでいくには良い銘柄だ。今週は、それほど動きは無いだろうが、5000円近辺の株価は狙えるところだろう。