今週の日経225予想 新コロナウィルスとSARSの比較(1/27週)
【先週の日経225の動向と今週の主要イベント】
先週の日経225(TFX)は反落。週初、23,968円で寄り付いた日経225は、前週までの上昇を引き継いで週初こそ底型く推移したものの、新型肺炎への警戒が強まったことで、売られる展開となり、週末には週内の安値となる23,551円まで下落。23,627円で引けました。
今週の主要イベントは以下の通りです。今週は本邦企業の10-12月期決算発表が目白押しとなりますが、引き続き新型肺炎の動向に注意が必要です。
【日経225(TFX) 週足 チャート】
日経225の週足は13週移動平均線(23,539円)を下回って推移しています。
ストキャスティクスの%D(74%)が80%ラインを割り込んで下降基調となっているため、13週MAにストップを置き、戻り売りを考えたいところです。
サポートは直近の安値となる1月第1週の22,924円で、その下が26MAの位置する22,576円と見ています。
【日経225(TFX) 日足 チャート】
日経225の日足チャートは、一目雲の上限(23,515円)と基準線(23,487円)を割り込んでいます。ストキャスティクスは%D(60%)、Slow%D(69%)と下降基調となっているため、転換線(23,624円)にストップを置いて戻り売りを考えています。
【SARSと新型肺炎の比較】
グラフは初めてSARSにおけるアウトブレイクが確認された2002年11月27日から、SARSが封じ込められた2003年7月までのチャートと今回の新型肺炎が確認された1月20日からの
日経平均の比較です。(2002年11月27日、2020年1月20日を100として指数化、日足)
日経平均は4月28日には11月27日終値比で14.3%下落したことがわかります。
1月20日の終値24,083.51から同程度の下落を想定すると、20,641.98となります。
起点の取り方、また、当時と現在の相場環境や各国の対応の違いなどもありますが、2002年当時と今回を比べると情報共有などを含め、中国をはじめ各国の対応の早さが異なり、早く収束することを祈るばかりです。
一方、当時の中国はGDPが現在の約10分の1、自動車販売台数も340万台(世界4位)でしたが、当時に比べ中国は超大国になっており、春節による中国人観光客の移動が懸念されます。
このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。チャート画像を拡大したものを、フジトミ公式ツイッター「
日経平均株価指数のフジトミ https://twitter.com/fujitomi_8740 」にアップしています。
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
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