2021年3月期は大きく回復するか?
東京エレクトロンは、半導体製造装置大手として、米国アプライドマテリアルと共に市場をけん引する企業だ。1月30日に第3四半期決算発表を行う予定で、今期は半導体の在庫調整や米中摩擦の影響で、業績が良くないが、株価はすでにそれを織り込んでおり、大きく悪化した決算内容でなければ、今後の業績期待で、継続した上昇が期待できるだろう。
半導体市場では、NAND(3次元型メモリ)、DRAMともに在庫調整が続いてきたが、NANDの在庫調整が進み、価格が上昇に転じたことで、半導体関連銘柄への打診買いが進んできたところへ、インテルの決算発表があり、代表銘柄としての同社にも買いが入りやすい環境となっている。
5Gへの注目度が上がっていることも、半導体関連銘柄にとって大きなプラスだ。5G の普及により、大量のデータを処理・保存する半導体への需要は大きく拡大する。スマホや電子機器、通信インフラを使った通信データ量が膨大なものになると同時に、消費電力量が低く、高性能な半導体が増えるだろう。2021年3月期には、同社業績は大きく回復することが予想されている。
株価は昨年12月に、2017年につけた高値を抜き、好調に上昇波動を追っている。15日、25日移動平均線を下値支持線としており、半導体関連、5G 関連企業の決算内容の要素も株価に織り込みながら、30日の第3四半期決算発表を待つことになるだろう。