クリスマスで閑散取引の中、北朝鮮リスクには警戒を
本日はクリスマスで欧米参加者がいない中、流動性は低下しており、特別材料もありませんので膠着状態を予想しています。しかし、マーケットが薄いため、突発的な値動きには注意が必要で、ヘッドラインリスクとしては北朝鮮があげられます。米朝非核化交渉の期限である年末が迫る中、非核化交渉が決裂した場合、北朝鮮は「アメリカへのクリスマスプレゼント」として大陸間弾道ミサイル発射や核実験再開の可能性を警告しています。
仮にミサイル発射があれば瞬間的に円高へ振らされることとなります。無理に取引をする環境ではありませんが、ヘッドラインにAIやアルゴが反応した場合の対策として、クロス円は深めに買い指値を入れてリバウンドを狙うという戦略も閑散相場では悪くないように思います。
■年末年始にフラッシュクラッシュは起こるのか
今年もあと数日ばかりになりましたが、思い出されるのは、今年1月3日のフラッシュクラッシュです。記憶に新しいこともあってマーケット関係者はクラッシュに向けて警戒感を強めていますが、前回と比較した場合、今回はだいぶコンディションが違っています。
前回はドル円がジリジリと下値を更新しておりましたが、今回は全く動いていません。ドル円が年末にかけて107円位まで崩れる展開になるのであれば、改めて警戒が必要ですが、109円の値位置で年末年始を迎えるようだとフラッシュクラッシュの可能性は極めて低いと考えています。また、マーケットがクラッシュに対しての経験値を積んでおり、参加者が警戒感を強めていることもクラッシュを防ぐ要因として挙げられるでしょう。
しいて言えば新興国通貨でしょうか。特にトルコリラ円はあしもとで下値を切り下げていますので参加者のロングポジションが捕まっています。ここからもう一段下押しすると一気に崩れてくる可能性もあるので再びトルコショックなどが起こった場合、可能性は低いとは言え、トルコ初のフラッシュクラッシュも頭の片隅には入れておきたいと思います。