予想変動率は歴史的低水準に
膠着
【注目イベント】
・12/23 米11月耐久財受注
・米長期金利、主要国株価
【本文】
ドル/円相場の予想変動率が急低下している。通貨オプション市場のインプライドボラティリティは1週間物で2%台、1カ月物でも3%台と、前週末の時点でいずれも過去最低水準を更新した。通常、ボラティリティの低下は円安に繋がりやすいと考えられている。リスク要因=波乱要因が少ない平穏な相場環境では、安全資産に位置付けられる円を手離す動きが強まる傾向があるためだ。今回の局面に当てはめれば、米中貿易戦争はひとまず沈静化、英国の欧州連合(EU)離脱=Brexitも、目先の「合意なき離脱」リスクは低下した。そうした中、米国を中心に主要国株価は堅調であり、円が売られる下地は十分に整っていると言えるだろう。
ただ、本日からクリスマス・ウィークに入り市場参加者が激減すると見られる上に、今週は手掛り材料も少ない。仮に、ドル/円が110円の節目を目指して動意付くとしても、欧米勢のクリスマス休暇が完全に明ける27日(金)以降になるのではないだろうか。目先の見どころは、次の上昇に向けて109円台半ば付近で底固めできるかどうかになりそうだ。