今週の米ドル/円予想 流動性低く動きづらい(12/23週)
【先週のドル/円の動向と今週の主要イベント】
先週の米ドル/円は小動き。週初109.345で寄り付いた米ドル/円は、米株や米長期金利の上昇を受けて、109.70まで買われたものの、その後は週末にかけて発表された米経済指標が予想よりも弱い内容だったことから、上値の重い展開で推移し、109.170まで下落。引けにかけては米国株が史上最高値を更新したこともあり値を戻し109.490で引けました。
今週は24日がクリスマスイブでドイツ市場が休場になるほか、25日はクリスマスで欧米市場が休場。また26日はボクシング・デイで欧州市場が休場となり、機関投資家などの多くのトレーダーがクリスマス休暇入りをしているため、市場参加者が少なく、流動性が低下します。実際に毎年のクリスマス時期の為替相場は年内でも最も相場が動かない時期で、今年も突発的なイベントなどがなければ、動意の薄い展開になりそうです。
ただし、注意しておきたい点は北朝鮮の動きで、地政学的リスクが高まる場合、リスクオフの円買いにつながる可能性もあります。
【米ドル/円(TFX)週足 チャート】
週足チャートは長期的には下降トレンド、短期的には上昇トレンドで、短期下降トレンドへの転換に注意が必要です。
注目点は2つで、ストキャスティクスの%D(90%)とSlow%D(86%)が、過熱感のあり、相場が110円でレジストされていることです。
一方、価格が110円を上回ってくる場合は、長期下降トレンドが否定されると考えます。
【米ドル/円(TFX)日足 チャート】
日足チャートは高値警戒感があり、先週から引き続き109.50や109.70がレジスタンスとして意識されます。
トレンドは長期的には横ばい、中短期は上昇ですが、この2か月は109.70まで上昇するも110円を上回れずに力尽きるといった傾向があります。
クリスマスで商いが閑散とする中、小動きを予想しており、売買戦略は先週と同様で、買いは基準線(109.003)や転換線(109.080)、が位置する109円前後での押し目待ち。その場合のストップは200日移動平均線(108.789)。
売りは109.50や109.70での戻り待ちで109.70を上回る場合は買い転換を考えます。
このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。チャート画像を拡大したものを、フジトミ公式ツイッター「
日経平均株価指数のフジトミ https://twitter.com/fujitomi_8740 」にアップしています。
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
配信元: