米中合意期待高まる
一時108円台に乗せるなど堅調に推移。英国の欧州連合(EU)離脱=Brexitに絡み「合意なき離脱」の可能性が低下したとの見方から大幅なポンド高・円安に振れた事もドル/円を支援した。トランプ米大統領は、昨日からワシントンで始まった米中閣僚級通商協議が「非常に順調」に進んでいるとした上で、劉中国副首相との会談を本日行う事も明らかにした。
米中合意への期待が高まる中、市場のムードは好転しており、ドル/円は本日も堅調を維持する見込み。目先の強力な上値抵抗と目される108.50円の突破を試す可能性もある。ただ、市場は既に米中通商協議における「部分的合意」の成立を織り込んでしまったようで、過剰な期待が失望に繋がるリスクへの警戒も必要だろう。仮に、15日に迫る米国の対中関税引き上げが回避できないなどの事態となれば、市場心理は急激に悪化すると見られ、ドル/円は再び107円台を割り込む可能性もある。その他、米国も来週月曜日が祝日で3連休を控えている。米中協議がNY市場のクローズ以降まで長引くようなら、終盤はポジション調整のドル売り・円買いが出やすくなりそうだ。