FRBは独立性を示せるのか
明日22日から24日に開催されるジャクソンホール会議を控えてドル円方向感が出にくい状況が続いています。今夜も27:00に7月に実施されたFOMCの議事録が公表されますが、こちらも直近1か月でコンディションがかなり変化しているので7月の議事録では鮮度が低く、反応は限定的かもしれません。マーケットはとにもかくにもジャクソンホール会議でのパウエル議長の発言を聞いてからといった雰囲気です。
■FRBは独立性を示せるのか
パウエル議長がどのような発言をするのかですが、先月7月に行われたFOMCでの「米国は利下げサイクルに入ったわけではない」との発言を聞く限り、パウエル議長は利下げに積極的とは思えません。あしもとの良好な米経済指標結果をみても大幅利下げに舵を切る正当性は見受けられません。
トランプ大統領の大幅利下げへのプレッシャーは相当なものですが、パウエル議長は7月のFOMCを踏襲するかたちでFRBの独立性を示すのではないでしょうか。このようにややタカ派的になれば金利上昇からドル高に振れドル円では107円を上抜ける展開も考えられます。ただ、株価下落によるリスクオフの円買いフローも入るのでドル円の値動きは素直にいかない可能性もあります。積極的にポジションを傾けるには不確定要素が多く、内容をしっかり確認のうえ、イベント通過後に取引に参加しても遅くはないかもしれません。