ジャクソンホール待ちでも日米貿易交渉に注目
方向感模索
【注目イベント】
・8/21 FOMC議事録
・8/21-22 日米閣僚級貿易交渉
・米長期金利、主要国株価
【本文】
ドル/円は106円台でもみ合う展開となっている。
23日に米ワイオミング州ジャクソンホールで行われるパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演待ちで大きくは動きづらいところであろう。
ただ、本日からワシントンで行われる日米閣僚級貿易交渉の行方には注意を払っておきたい。
今回の交渉は、最速シナリオの9月合意に向けた大詰め協議との位置付けだ。
ただ、日本の牛肉や乳製品などの関税引き下げを巡って双方の主張には依然として隔たりがあるようだ。
米国も日本が求めている自動車関連部品の関税引き下げに慎重な立場を崩していない模様。
トランプ米大統領は、中国や欧州との貿易協議が停滞する中、来年の大統領選に向けて日米貿易協定の妥結という「成果」を急いでいるとされる。
それだけに、今回の交渉が不調に終われば日本への風当たりが強まる事も予想される。
そうした展開は不透明感を強めるためリスク回避の円高を引き起こす要因となろう。
反対に、早期妥結に向けた動きが見られれば円売り材料になる可能性もある。
なお、日本は貿易協定の妥結には米国による自動車輸入の数量規制や「通商拡大法232条」に基づく自動車への追加関税の回避が前提との立場を取っている。
これらの回避は日本株にとってもポジティブな材料であろう。