デジアーツ Research Memo(7):公共向け市場・家庭向け市場が業績牽引し、過去最高の売上高、利益を更新

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最新投稿日時:2019/07/12 15:17 - 「デジアーツ Research Memo(7):公共向け市場・家庭向け市場が業績牽引し、過去最高の売上高、利益を更新」(フィスコ)

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デジアーツ Research Memo(7):公共向け市場・家庭向け市場が業績牽引し、過去最高の売上高、利益を更新

配信元:フィスコ
投稿:2019/07/12 15:17
■業績動向

2. 2019年3月期決算概要
デジタルアーツ<2326>の2019年3月期の連結業績は、売上高が前期比14.2%増の5,841百万円、営業利益は同38.2%増の2,629百万円、経常利益は同37.8%増の2,630百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同53.0%増の1,961百万円となり、売上高、利益ともに過去最高を記録した。

内部情報漏洩型のセキュリティ対策メーカーとして積み上げてきた実績と信頼性が評価され、標的型攻撃を含めた高度なセキュリティ対策が可能となる「i-FILTER」Ver.10、「m-FILTER」Ver.5の販売が進み、業績拡大に貢献した。特に、公共向け市場における総合セキュリティ対策メーカーとしての存在感が高まった。主力の企業向け市場も堅調に推移し、一時停滞していた「Final Code」の案件獲得が進み、過去最大の案件を獲得した。また、家庭向け市場では、「青少年インターネット環境整備法」改正に伴い、青少年を中心にスマートフォン利用におけるフィルタリング導入が進み、業績拡大に貢献した。

売上原価は、新製品のリリースに伴う減価償却費増等があったが、労務費の減少などのため前期比で15百万円の減少となり、売上原価率は2.9ポイントの改善であった。販管費については、海外戦略の見直しに伴う再編により外部の専門家への支払報酬の増加などがあったが、前期比で14百万円の増加にとどまった。これらの結果、経営資源の選択と集中が進み効率性が向上し、営業利益率は1.0ポイント向上し38.2%となった。

3. 市場別動向
(1) 企業向け市場
企業向け市場の売上高は前期比4.1%増の3,133百万円と堅調であった。前期からの継続案件等を中心に着実に獲得したことにより、主力製品である「m-FILTER」の販売が堅調に推移した。「FinalCode」は、従来から要望の高かった「ブラウザービュー」機能を追加したこと等により、一時期停滞していた案件が活性化し、過去最大の案件を獲得した。また、「i-FILTER」シリーズのクラウドサービス系製品の販売比率が高まり、受注済売上未計上金額が拡大した。

(2) 公共向け市場
公共向け市場の売上高は前期比26.5%増の2,191百万円と大きく拡大し、全社業績をけん引した。内部情報漏洩型のセキュリティ対策メーカーとして積み上げてきた実績と信頼性が評価され、標的型攻撃を含めた高度なセキュリティ対策が可能となる「i-FILTER」Ver.10、「m-FILTER」Ver.5の販売が進んだ。これにより、企業向け市場に先行して、公共向け市場における総合セキュリティ対策メーカーとしての存在感が高まった。

(3) 家庭用向け市場
家庭向け市場の売上高は前期比37.4%増の516百万円と大きく拡大し、全社業績をけん引した。2018年2月に「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」が改正され、従来から義務付けられている青少年に対するフィルタリング導入の運用がより厳格化されることとなった。当該改正に伴い、携帯キャリアを通じたスマートフォンへのフィルタリング導入が進み、業績拡大に貢献した。


自己資本比率は70%以上を維持、潤沢なキャッシュで成長投資へ備える
4. 財務状況と経営指標
2019年3月期末における総資産は前期末に比べ1,930百万円増加し9,859百万円となった。 内訳を見ると、流動資産が事業拡大に伴う現金及び預金の増加(1,742百万円)などにより前期末に比べ2,022百万円増加した。負債は、前受金の増加(308百万円)などから前期末比375百万円増加し2,056百万円となった。 純資産は前期末に比べ1,555百万円増加し7,802百万円となった。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加による。キャッシュ・フローの状況について見ると、2019年3月期末の現金及び現金同等物は前期末比1,742百万円増加し5,569百万円となった。営業キャッシュ・フローは税金等調整前当期純利益2,563百万円、減価償却費662百万円の計上などにより3,091百万円の収入となった。投資キャッシュ・フローは無形固定資産の取得741百万円などにより908百万円の支出となった。また、財務キャッシュ・フローは、配当金の支払444百万円などにより429百万円の支出となった。経営指標を見ると、健全性を表す自己資本比率は利益剰余金などによる純資産の伸び率が総資産の伸び率を上回ったため78.7%と前期末比で0.5ポイントさらに上昇した。流動比率も384.5%と35.6ポイント向上した。いずれの指標も高い水準を維持し、有利子負債も0という状況であり、健全性の問題はまったくない。収益性を表すROA、ROE、営業利益率は、先行投資の負担を吸収し、さらに高い水準に向上している。潤沢なキャッシュも保有し、機動的なM&Aなどの成長投資を行うことが可能な財務状況である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)


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配信元: フィスコ

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