萩原工業 Research Memo(1):働き方改革や新製品開発で、未来の「常識」を創造

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最新投稿日時:2019/07/11 15:01 - 「萩原工業 Research Memo(1):働き方改革や新製品開発で、未来の「常識」を創造」(フィスコ)

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萩原工業 Research Memo(1):働き方改革や新製品開発で、未来の「常識」を創造

配信元:フィスコ
投稿:2019/07/11 15:01
■要約

萩原工業<7856>は、岡山県倉敷市に本社を置く合成樹脂加工製品と機械製品メーカー。規模よりも収益性を追求する、ニッチトップのブルーオーシャン戦略を取る高収益企業である。

1. 2019年10月期第2四半期の業績
2019年10月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比16.8%増の14,788百万円、営業利益が同8.1%減の1,301百万円、経常利益が同14.7%減の1,263百万円となった。期初予想比では、売上高がほぼ想定どおりであったが、営業利益が9.0%、経常利益で15.2%の未達となった。主力の合成樹脂加工製品事業は、前期から発生した原材料価格高騰を2019年10月期上期になって販売価格に転嫁したところ、原材料価格が急落し、在庫評価引き下げを行ったことが収益を悪化させた。第2四半期末が4月であり、今年は5月に10連休を控え、在庫に厚みを持たせたこともマイナスに作用した。米国の中国製品に対する追加関税措置により、中国で生産していた農業用シートを日本に移管したことから、コスト高となった。子会社化したEPCのメキシコにおける取引で、貸倒引当金を充てた。機械製品事業では、中国のリチウムイオン電池用セパレーターフィルムスリッターの需要が一巡して減収減益となった。

2. 2019年10月期予想
2019年10月期通期は、期初予想が据え置かれた。売上高で前期比9.6%増の29,000百万円、営業利益で同4.2%増の2,800百万円を予想している。前期に買収した2社が、フルに寄与するほか、原材料コストの上昇分を売価に転嫁しており、上期の在庫評価引き下げ分を下期に取り戻す。メキシコの販売代金は、回収する見込みでいる。中国から日本へ生産移管したコストアップは、米国の需要家に値上げを飲んでもらった。機械製品事業は、上期末の受注残高が前年同期比3.3億円増加した。東南アジアでの拡販努力が奏功している。通期予想はハードルが高まったものの、下期に挽回して達成を目指す。ただし、6月にホルムズ海峡でタンカーが攻撃され、原油価格が上昇するなど先行き不透明感が強まった。

3. 「ハミダセ、アミダセ。」をコーポレートスローガンに
ESGを意識しつつ、働き方改革や新製品開発で未来の「常識」を創造する、現在のコーポレートスローガン「ハミダセ、アミダセ。」を実践している。2018年2月に発表された第8回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞において、最高賞となる「経済産業大臣賞」に輝いた。また、経済産業省から、2018年7月に発生した西日本豪雨災害の際、同省の要請に応じて同社がブルーシートを営業日・昼夜を問わず生産、指定地へ速やかに配達したことに対し感謝状を贈られた。災害を記憶にとどめ、復興支援をするため、同社が寄付したブルーシートがトートバッグに生まれ変わり、売上金の一部が復興支援に使われる「ブルーシード大作戦」の企画に参加している。2019年5月に、「おかやま子育て応援宣言企業」に登録された。評価された点は、企業主導保育所の運営や1時間単位で取得できる有給休暇制度などである。機械製品の開発では、若手技術者を参加させ、デザイン工学の手法を取り入れ、操作がしやすい上、意匠性に優れた製品の開発を進めている。

■Key Points
・「ハミダセ、アミダセ。」で未来の「常識」を創る
・2019年10月期第2四半期は大幅増収だが減益に
・2019年10月期通期では、下期に上期の落ち込み分の取り戻しを目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)


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