昨日のドル/円は米連邦公開市場委員会(FOMC)後に一時108円台を割り込んだ。FOMCは声明で「今後のデータを監視し景気拡大を維持するため適切に行動する」と表明したほか、経済見通しでは今年のインフレ率(コアPCE)の予測を2.0%から1.8%へと下方修整した。また、政策金利見通しでは17人中8人が年内の利下げを見込んでいる事が示され、その8人のうち7人は0.50%の利下げを予想している事が明らかになった。7月利下げを9割方織り込んでいた市場にとって、ほぼ「満額回答」の内容との見方が多いようだ。ただ、9割方織り込んでいたがゆえに「満額回答」でもドル売りの流れはそれほど強まっていない。一時107.90円前後まで下落したドル/円は、108円台を回復している。今月上旬に強くサポートされた107.80円台を前に今回も下げ渋った格好で、このサポートを維持できるかが当面の見どころだろう。なお、本日は、日銀が金融政策決定会合終了後に政策発表と総裁会見を行う。主要国の中銀がこぞってハト派化する中、日銀には金融緩和の残弾がほとんどないとの見方もくすぶる。そうした中、黒田総裁の会見が注目されよう。
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