米3月雇用統計が追撃材料となるか
上値試し
【目先の注目材料】
・米3月雇用統計
・米長期金利、主要国株価
【本文】
ドル/円は111円半ばの200日移動平均線をようやく上離れた。同時に20日移動平均線の傾きが上方に転じており、チャート面からは上昇トレンドが本格化する兆しが見て取れる。1カ月ぶりの112円台回復から年初来高値(112.13円前後)の更新を窺う下地が整ったと見られる中、本日の米3月雇用統計が高値奪回の追撃材料となるか要注目だ。米3月雇用統計の市場予想は、非農業部門雇用者数が17.7万人増、失業率が3.8%、平均時給は前月比+0.3%、前年比+3.4%などとなっている。
最大の見どころは、前回、2.0万人増と極端に低調だった非農業部門雇用者数だろう(前回の修正値にも注目)。増加幅が予想を上回ればドル買いに弾みがつきそうだ。一方で、もし今回も増加幅が一桁万人台にとどまれば、米景気の先行き不安を煽る事になりドル売りが強まる可能性もある。また、前回、前年比で2009年4月以来の高い伸びとなった平均時給も重要ポイントだろう。さらに伸びが加速すればドルが買われる公算だが、長期金利の上昇を嫌気して株価が崩れれば円買いを誘発しかねない。米3月雇用統計の発表後は、金利や株価の反応にも目配りが必要となりそうだ。