ほぼ日、主力の「ほぼ日手帳」の売上が20%増と伸長し、1Qは増収増益で着地

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最新投稿日時:2019/01/16 09:39 - 「ほぼ日、主力の「ほぼ日手帳」の売上が20%増と伸長し、1Qは増収増益で着地」(ログミーファイナンス)

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ほぼ日、主力の「ほぼ日手帳」の売上が20%増と伸長し、1Qは増収増益で着地

投稿:2019/01/16 09:39

株式会社ほぼ日とは

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鈴木基男氏(以下、鈴木):ほぼ日で管理部長をさせていただいています、鈴木と申します。初めましての方がたくさんいらっしゃって、少し緊張していますが、よろしくお願いいたします。

本日は寒く、雨もちらつく中お越しいただきまして、誠にありがとうございます。私から20分程度、この第1四半期の事業報告をさせていただきますので、お付き合いいただければと思います。

まず最初に、何度もお聞きいただいている方もいらっしゃるかもしれませんが、そもそも株式会社ほぼ日とはいったい何を行っている会社なのかというところから入らせていただきます。

株式会社ほぼ日は、「人々が集う『場』をつくり、『いい時間』を提供するコンテンツを企画、編集、制作、販売する会社」になります。ここでいうコンテンツは、いわゆるWeb上にあるメディアといったコンテンツだけではなく、番組・出し物・楽しみといったものから、読みもの、キャラクター、画像、イベント、モノのかたちの商品などを含めた、いわゆるアイデアが詰め込まれていて、それによって人の心が動くものすべてをコンテンツとして広く解釈しています。

ほぼ日の提供するおもな場

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そして、そのようなコンテンツをここ(スライド)で紹介している「場」に集めて、そこに人々に集まっていただいて「いい時間」を過ごしていただければ、そこにはすごく価値があるのではないかというところで、事業を展開しています。

具体的な「場」として、20年前ぐらいに始めたものですが、メインは「ほぼ日刊イトイ新聞」という、オリジナルのコンテンツを毎日更新している「場」です。それから「LIFEのBOOK」と銘打って展開しています「ほぼ日手帳」です。こうした手帳といったものでも、それを使う人たちがそこに集まり、例えば自分のページをSNSで共有して、それをまた他の人が楽しんだりといったように(手帳も)「場」として展開しています。

また、「ほぼ日ストア」というオリジナル商品を販売しているWeb上のストアや、軽くて持ち運びができて、スマホをかざすことでさまざまなコンテンツを見ることができる新しい概念の地球儀である「ほぼ日のアースボール」、ギャラリーショップの「TOBICHI」、犬や猫と人々をつなぐSNSアプリ「ドコノコ」、市場のフェスのような「生活のたのしみ展」、古典を題材とした(学びの場である)「ほぼ日の学校」などを展開しています。いまのところ、この8つの場を育てていきながら、大きくしていくところです。

サマリー

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第1四半期の報告になりますが、サマリーといたしましては、第1四半期の売上高では、前期比で13.9パーセントの伸びになっています。主にストアの直販、卸販売ともに好調に推移したことで(この伸びを)達成しています。また、この第1四半期で「ほぼ日手帳2019」の販売を開始しています。こちらも直販、卸の両販路で、国内・海外ともに増収で進んでいます。また、「生活のたのしみ展」を出張巡回展として、今回初めて東京を出て大阪で開催いたしました。

第2四半期以降についてです。手帳関連商品「ひきだしポーチ」を昨年に出したのですが、好評をいただいており、その新ライン「姉」を発売しています。ちょうど(会場の)後ろに置いてありますので、ご覧いただければと思います。

こうしたところがトピックスになります。

【第1四半期の事業報告】P/L 前年同期比較

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第1四半期の数字ですが、少しブレイクダウンしてお話しいたします。前年同期の比較でのP/Lになりますが、(スライドの表の)向かって左側が当期の売上高および各段階利益で、右側が対前期で、前期の売上高および各段階利益となっています。

上から見ていきますと、売上高に関しては23億6,600万円で、前年同期と比較して13.9パーセントの伸長となっています。売上高の内訳を見ていきますと、「ほぼ日手帳」で16億3,700万円、前期比ではプラス20パーセント強となっています。ほぼ日のオリジナル商品等に関しては5億6,500万円で、前期比でほぼ横ばいとなっています。

結果といたしまして、売上高は「ほぼ日手帳」の売上に占める構成比が、昨年に比べて多少上がっているといった構成となっています。

原価ですが、9億5,300万円です。商品売上ということで、売上高の増加に伴って増加はしていますが、利益率の比較的高い「ほぼ日手帳」の構成比が増えたこともありまして、昨年の原価率である41.7パーセントに比べますと、今回は40.3パーセントで、1.4ポイント程度改善しているかたちになります。

販管費になりますが、6億4,400万円で、昨年の6億5,000万円よりも若干下回っています。また売上高に占める割合としても、4.1ポイントほどよくなっています。これは構造的にというよりは、この四半期で実施した「生活のたのしみ展」の出張巡回展での開催費用が、昨年の同時期に行われた「生活のたのしみ展」よりも、低コストで開催できたところが、大きな要因となっています。

結果といたしまして、営業利益は7億6,800万円で、前年比37パーセント増。当期純利益としては5億3,800万円で、前年比39.4パーセント増という結果になっています。

【第1四半期の事業報告】P/L 販路別売上高

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売上高のところですが、少しブレイクダウンして見ていきます。販路別の売上高はどうなっているかといいますと、昨年の直販は14億4,400万円でしたが、今期は15億300万円となっており、プラス5,900万円程度になっています。主に、海外向けの直販での伸びがこの数字を作っています。

また卸に関しては、昨期の4億8,500万円から、今期は6億9,900万円となり、約44.2パーセント伸びています。これは主に、ロフトやAmazonといった主要な卸販路が好調に推移したことによって増えているということです。

【第1四半期の事業報告】P/L 地域別売上高

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地域別の売上高になります。主に海外のところに触れておきますが、海外の売上高比率が当期は23.7パーセントと、前年同期比で2.2ポイント増加しています。第1四半期で発売を開始しました「ほぼ日手帳」が牽引しています。

国別の比率でいいますと、中国が8.6パーセントで、前年同期比でプラスの0.9ポイントのプラス。アメリカが6.5パーセントで、前年同期比で1.1ポイントのプラスとなり、堅調に推移していると思います。

【第1四半期の事業報告】B/S 対前期末比

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B/Sについては、これまでもご覧いただいていれば、ご承知のところかなと思います。前期末に入荷していた「ほぼ日手帳」の棚卸資産が、販売開始に伴って減少し、現預金に振り替わっているかたちです。また、卸販売が増加していることもありまして、売上債権自体は増加しています。

【第1四半期の事業報告】ほぼ日手帳について①

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数字の話はここまでとして、ここからは多少、定性的な話になってまいりますが、トピックスとして少しご紹介していきたいと思います。

まず、「ほぼ日手帳」についてですが、「ほぼ日手帳2019」の販売がスタートしています。昨シーズンに新商品のラインナップとして販売した「ほぼ日手帳weeksMEGA」や「ほぼ日5年手帳」といったところが牽引しています。

また、「ひきだしポーチ」なども引き続き売上に貢献しています。なお、「ほぼ日手帳2019」では、中国ユーザー向けに「簡体字版」の販売も試みています。

【第1四半期の事業報告】ほぼ日手帳について②

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「ほぼ日5年手帳」「ひきだしポーチ」が(売上に)貢献ということで、少し補足いたします。この「ほぼ日5年手帳」や「ひきだしポーチ」は、昨年度の第1四半期にはまだ出ていないラインナップですが、今年度に関しては、当第1四半期から売上に貢献しています。よって、全体感からいうと昨年のトレンドから見て前倒しして、こういったもの(の販売)が増えていき、売上が作られているといったところで、ご承知おきいただければと思います。

また、「5年手帳」ではより大きなサイズのものであったり、専用刺繍カバーやカードとセットになった「贈りものセット」なども同時に販売を開始しています。

【第1四半期の事業報告】ほぼ日手帳について③

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(ほぼ日手帳についての)3点目です。糸井が、中国や日本で、ほぼ日手帳の製作や販売に関わっているような企業さまなど、26ヶ所のお礼行脚をしています。そこで、お話をして、工夫しているところなどをうかがったりしています。

私も、関西にある手帳の製本をしている工場などに同行したりしました。こうしてラインの業務だけではなく、(実際の現場で)工夫の積み重ねのもとにこういうクオリティの製品ができているといったことを目の当たりにした、そんな行脚の旅となっています。

【第1四半期の事業報告】生活のたのしみ展①

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「生活のたのしみ展」になります。これは前回もおおよそのお話をしているかなと思いますが、あらためてこのクォーターに開催しましたのでご報告します。

大阪で9月に「生活のたのしみ展」を、巡回展というかたちで行いました。6日間の開催で、(スライドの写真は)少し見にくいかもしれませんが、このようなかたちで実施しました。

【第1四半期の事業報告】生活のたのしみ展②

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数字的なお話をしますと、会期はいままででもっとも長い6日間。場所が東京ではなく大阪。総面積は第2回、第3回よりも小さくなりましたが、出店しているお店の数を絞ったにもかかわらず、取引数に関しては第2回、第3回とほぼ同水準で推移ということで、大阪でほぼ日に初めて出会うようなお客さまにもたくさん会えたということで、よかったなと思っています。

また費用の面でも、屋内での開催など、いろいろなことがありまして、けっこう抑えられたところも今回の収穫だったかなと思っています。

【第1四半期の事業報告】ほぼ日の学校①

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「ほぼ日の学校」になります。講座が着々と増えている最中ですが、第1回で「シェイクスピア講座」(を実施し)、99名の生徒さまたちに来てもらいました。この全14回にわたる講座に始まり、続いて「歌舞伎講座」、11月には「万葉集講座」がスタートしています。また、10月には「枕草子」をテーマにしたイベントを開催しています。

【第1四半期の事業報告】ほぼ日の学校②

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いわゆる「リアル」で99人が受講できるものですが、そこに限定するのではなく、オンラインであまねく広く、いろいろな方に見ていただきたいというところで、「オンライン・クラス」を立ち上げています。こちらも、第1回講座の「シェイクスピア」の全14回の授業がすべて公開されていますので、少しずつ充実してきているかなと思っています。

【第1四半期の事業報告】ドコノコ

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「ドコノコ」です。犬や猫と人とが繋がっていくようなSNSアプリですが、ダウンロード数が約22万回、DAUが18,000人というかたちで推移しています。こちらも堅調に、少しずつユーザーが拡大しています。

今のところは、カレンダーなどのオリジナル商品の販売を行いながら、SNSの機能としては、迷子掲示板などの機能をアップグレードする等を行っています。

ここまでが第1四半期で、次に第2四半期のところで、現在少し進めているところをお話しします。

【第2四半期以降の取組み】ほぼ日手帳

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「ほぼ日手帳」のところでは、「ひきだしポーチ」の新ライン「ひきだしポーチ・姉」を出しています。具体的には、(スライドの)下にもあるのですが、お財布にもなるようなジップを付けたり、蛇腹を入れてより物が入るようにしたりといったものになっています。

【第2四半期以降の取組み】ほぼ日のアースボール

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「ほぼ日のアースボール」に関しては、12月に「地球アルバム」というアプリコンテンツを追加しました。アプリを開いていただき、アースボールをかざしていただいて、写真と場所を決定すると、この(スライドのような)かたちで地球上の各地に、自分が行った時の写真をくっつけられる、そういったアルバムです。

これまでのアルバムといえば、本の中にはさむものなどがあったと思うのですが、こうした地球型のものを媒介として、自分の旅行記が楽しめるものになっています。地球のサイズ感や行った場所と場所の関係などをより直感的に感じてもらえるもので、新しい観点がそこから出てくるのかなということで、スタートしています。

以上が、第2四半期のトピックスとなります。

社是

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最後に、毎回お伝えしているところかなと思いますが、社是になります。私たちは「夢に手足を。」ということで、最初に場を作ってコンテンツを集め、そこを訪れてくれるみなさまがいい時間を過ごしてくれればと考えています。

その後が「夢に手足を。」です。「夢には翼しかついていない。足をつけて、歩き出させよう。夢に手足を。そして、手足に夢を。」ということを掲げております。大きいことをいって(実現)できないのでは話にならないため、きちんと夢を持つということと、そこに手足をつけて実現しようということを、非常に大切に考えています。

行動指針

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それを実現していく上で大切にしている行動指針として、「やさしく、つよく、おもしろく。」ということを掲げています。「やさしく」というのは、私たちの会社が社会に受け入れられるため、そこに存在するための前提と考えています。

そして「つよく」は、まさに先ほどの「手足を」ではないですが、アイデアやコンテンツといったものを、会社として、組織として、きちんと「実現」して「実行」できるといったことをしっかり進めていきましょうというものです。

その上で「おもしろく」です。こちらは、場に集まっていただいても、おもしろいものでなければ誰も来なくなってしまうため、そこにしっかりと付加価値として乗せていく価値の部分を「おもしろく」として置いております。この3つ、およびこの順番も当社では大切に考えています。

まず、おおもとの前提として「やさしく」が存在しており、それを実現する「つよさ」を持ち、そして価値となる「おもしろく」をどれだけ生み出して場を作っていくか。これを大切にしています。いまの時点では、最初にご紹介した8個の場を育てていますが、今後もこうした概念のもと、事業を積み重ねていくことを考えていますので、よろしくお願いいたします。

質疑応答:営業益・経常益が通期予想を超えていることについて

質問者1:東洋経済、ヤマダです。ご説明ありがとうございます。簡単に教えてほしいのですが、まず鈴木さんのご経歴を教えてください。

次に、営業利益と経常利益が、第1四半期で通期予想をすでに超えています。前の第1四半期も、(営業利益は)第1四半期が5億6,000万円で通期も5億6,000万円で着地されていますし、そのさらに前も、5億4,000万円で始まって5億円で着地されています。現状だと通期で1億5,000万円も下回ることになってしまうため、そうしたことはないかなと思うのですが、そのあたりの考え方を教えてください。

3つ目が「生活のたのしみ展」についてです。低コストで開催できたということは、単に規模が小さかったからなのか、日数をかけても結局(コストが)少なかったからなのかなど、他に要因があれば教えてください。

そして、手帳についてです。海外中心に出荷増となっているところで、分け方によって少しわかりにくかったのですが、なぜ海外で伸びているのかなど、要因があれば教えてください。

鈴木:ありがとうございます。私の簡単な経歴と、四半期での偏重で、利益でいえばすでに通期の見込みを越えているが、どういうことかというところ。そして、「生活のたのしみ展」でのコストの話と、海外で特殊な要因はあるのかといったところです。

私の簡単な略歴は、最初の会社がリンクアンドモチベーションという、組織人事コンサルティング系の会社になります。入社が2006年ですが、新卒では、組織人事のコンサルティングではなく、経営管理部に配属されました。リンクアンドモチベーションが2007年12月に東証二部に上場し、2008年12月に東証一部に指定替えをしているのですが、そのさなかに、主に経理・管理のところで、メンバーからリーダーにといったかたちで業務を行ってきました。

そこに在籍していたのが約6年で、その後が、インターネットサービスプロバイダ(ISP)のソネット、(現在の)ソネットエンタテインメントに転職いたしました。ソネットという会社は、ISPの傍らで、いわゆるインキュベーションなども行っており、例えばディー・エヌ・エーさんやエムスリーさんなどが、(ソネットが)インキュベートして成功した事例となっていますが、(インキュベートした)4社目としてソネット・メディア・ネットワークスという会社があります。

そちらが約3年前にマザーズに上場しているのですが、その上場準備の際のコーポレート立ち上げの主要メンバーとして入り、上場してから管理部長を担当し、ソネットとソネット・メディア・ネットワークス(に関する業務)にだいたい6年強携わっていました。そして、現在に至っています。これが簡単な経歴となります。

続いて、業績のところです。ご指摘のとおり、営業利益・最終利益ともに、すでに(通期予想を)越えております。昨年度の実績になるのですが、昨年度もご指摘のとおり、5億6,000万円から始まって、赤字のところがあったりしながらも、最後の着地となっております。利益の大半が第1四半期に寄っている構造になっておりますので、今年度(第1四半期)もご多分に漏れず、そのようなかたちになりました。

昨年度との比較でいいますと、そこに加えて大きく2点あります。当期は、手帳で20パーセントほど(売上が)伸びていますが、その伸びに貢献している商品が、昨年度の第1四半期にはなく、第2四半期ないし第3四半期から発売され、それが(売上を)牽引しているところもあり、その分利益にも影響の出るかたちです。

また、「生活のたのしみ展」を低コストで開催できたこともあります。昨年度に六本木ヒルズで行ったものと、今回大阪の梅田で行ったものでは、単発の収益性で見た時に、こちら(大阪)の方がよかったため、あまり第1四半期で利益が出ているところを過大に評価するのは間違いかなと捉えております。

続いて、「生活のたのしみ展」のコストがなぜ安く済んだのかについてです。もちろん、面積等々(といった理由)もあるのですが、取引回数が(以前のイベントと)あまり遜色ないぐらいになっているといったところがあります。

さらに、第3回の巡回展となりますので、デザインやコンテンツを作るところでもコストを抑えられました。また大きいのは、屋外で行っていたものを、屋内で行ったというところもあり、準備する物等々も抑えることができたところが、コスト的に安く済んだ要因となっております。

海外については、まだ市場に対して当社の持っているパイがそこまで大きい物ではございませんので、こちらは堅調に推移していると捉えております。以上になります。

質問者1:補足で教えてください。今期の「生活のたのしみ展」は何回ほど(実施するのか)、いつぐらいに、どれぐらい(の規模)なのかなど、いまの時点でわかっていることがあれば教えてほしいです。また、「ほぼ日5年手帳」は、見方によっては5年後までを先食いしているように見えると思ったのですが、そのあたりについても教えてください。

鈴木:今期の「生活のたのしみ展」でいいますと、もう1回開催する予定でいます。具体的な時期や規模に関しては、今後固り次第お伝えできればと思っていますが、(現状では)1回開催するといったところで考えています。

また、「ほぼ日5年手帳」が5年分の先食いではないかという質問に関しては、そんなことはないとは言えないと思っております。しかし、少なくとも(その手帳を)買う層だったり、用途だったりに(「ほぼ日手帳」の購入者との)違いはあるのではないかと思っておりますので、今後の動きを注視していくかたちかと思っております。

質問者1:ありがとうございます。

質疑応答:「ほぼ日手帳」の簡体字版の現地での評価について

質問者2:エース経済研究所のサワダと申します。ご説明ありがとうございました。1問1答でお願いできればと思います。まず、「ほぼ日手帳」のところからです。今期から出された「簡体字版」について、現地店での評価を教えてください。

鈴木:おおむね、想定していたくらいでスタートしているかなというところです。どちらかというと、これによって市場が広がるのかはまだわからないかなと思っています。

質問者2:実際にユーザーがどういう動きをしているのかに興味があります。例えば、中国の方でも、半ば仕方なしに日本版を買っていたような方が、みなさん乗り換えられている雰囲気なのか、それとも、引き続き(中国でも)日本語版が売れているのかなど、そのあたりはいかがでしょうか?

鈴木:伝聞にはなるのですが、例えば中国では、手帳という概念そのものがあまりないところに、1日1ページで、その1日を記していく「ほぼ日手帳」の記録の仕方……それが書くだけではなく、チケットを貼ったりしながら(記録を)残していくという使い方や、その感じ方そのものが、少しずつ浸透し始めている、発見され始めているといったフェーズなのかなと思っています。

今後については注視していき、どのように拡大していくべきかは、目下検討しているところになります。

質問者2:わかりました。「ほぼ日の学校」でおうかがいしたいのですが、オンラインの申込状況など、広がりの面がどのような状況なのかを教えてください。

鈴木:オンラインの登録者数については、着々と伸びているといったところです。こちらは、講座が整っていけばいくほど、増えるスピードも上がっていくかなと思っています。

質問者2:3点目が、少し私的なことになるのですが、鈴木さまはお礼行脚に参加されて、どのような感想を持ちましたか? エピソードや感じられたことなどがありましたら、コメントをお願いいたします。

鈴木:私の個人的な私見になりますが、大量生産して、どんどん消費していく社会にどっぷり浸かっている者として、実際に1個1個作っていくのが……もちろん、完全に工場のラインを流れていくようなかたちで作られる部分もありますが、それ以外の細やかな部分で、完全に自動化していないものたちで作られた集積として、例えば、手帳になったりします。

製本1つをとっても、厚さが少し変わり、これまでのラインに乗せていたらすぐに背中が割れるようなものをどうやってカバーしようかといったときには、機械化することなく、職人さんの手によって(割れないような)加工を施したりしています。

それこそ、手帳のカバーなどを作るシーンにおいても、少しこだわりを持って違う形のものにしたりすると、その工程はやはりまだ、(機械ではなく)人が1個1個作っているような状態だったりします。「売れているな。じゃあ1万個増やそう」となったときにも、「それは、この工程を経て、できあがってくるものなんだな」といった(簡単ではないという)ところを感じました。

ですので、質にこだわるほど、そう簡単にできるものではなくなるんだなということを実感しましたし、オリジナリティを追求するという意味では、同時に、量を作れなくなるという部分も勘案しながら、バランスを取っていく必要があるのかなといったことを感じました。

質問者2:どうもありがとうございました。

質疑応答:通期予想に対する第1四半期の進捗について

質問者3:本日はありがとうございます。第1四半期の評価についておうかがいします。そもそも通期の計画に対して、第1四半期の進捗というのは、御社の中ではどういう捉え方をされているのか教えていただけますか?

鈴木:今回、通期の業績予想を修正していないというところが私どもの判断なのですが、ほぼ想定どおりで進捗していると捉えております。

先ほども、昨年度と比較して(数字が)よく出ているけれども、そうではなく、想定どおりですよということをお伝えしておりますが、いまのところはそういった判断をしております。

質問者3:そうする、おそらく下期のどこかで大きく赤字になる想定になってしまうと思います。おそらく第3四半期だと思うのですが、その場合、どういったところを赤字要因として見ておられるのか、教えていただけますか?

鈴木:大きく売上および利益を作っている商品が手帳となります。手帳が販売できるシーズンである第1四半期や第4四半期など、卸先へ卸せるシーズンは、ある程度の数字は見込めますが、おっしゃるとおり、第3四半期に関しては、そこの動きが非常に鈍くなりますので、その部分で、今年度も商材のラインナップは基本的に大きく変化していない中でいうと、同様の傾向になると見ております。

質問者3:今年度は人員の増加などで固定費の増加も想定されていると思うのですが、それも第3四半期から上がってくると想定したほうがよろしいですか?

鈴木:計画上は、人件費の増加要因がそこまで大きく発生するということはありません。

質問者3:わかりました。最後に1点、手帳といいますか、顧客1人当たりの単価が上がってきているように見えますが、前年比で見た時に、どういうイメージで捉えておけばいいでしょうか?

鈴木:全体的にというところでは、まだ確認できていないのですが、手帳を購入されるお客さまに関する分析をかけたところでの印象をお話しします。だいたい今年の「ほぼ日手帳」にかける金額がいくらというところでは、おそらく、お客さまのなかである程度の肌感はあり、その中でカバーにお金をかけるのか、ちょっとした小物、下敷きみたいなものにお金をかけるのか、それとも、そもそも本体のラインの中で別のものに変えるのかなど、工夫している状況かなと推察しております。

手帳に関していいますと、単価は基本的にほぼ横ばいかなというのが、こちらで見ている数字になります。

質問者3:では、手帳に加えて付加価値的に周辺のものが売れていて、1人当たりの単価が増加傾向にあると捉えておいてよろしいですか?

鈴木:そうですね。確実かというと確かめていないのでなんとも言えませんが、そのようになっているのではないかと捉えております。

質問者3:わかりました。どうもありがとうございます。

配信元: ログミーファイナンス

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