ガソリン安で米消費者の財布のヒモは?
じり高
【目先の注目材料】
・12/14 米11月小売売上高、米11月鉱工業生産
・米長期金利、主要国株価
【本文】
足元のドル/円は、じりじりとではあるが下値も上値も切り上げつつある。昨日は113.70円台に上値を伸ばして今月3日以来の高値を付ける場面もあった。こうしたドル高・円安の流れが続けば、11月28日以来の114円台乗せも視野に入りそうだ。
そのカギを握るのは米11月小売売上高となる。11月23日にスタートした米年末商戦の出足好調が伝えられているだけに、今回の小売売上高の伸びには期待したいところだろう。市場予想は前月比+0.1%となっており、前月(+0.8%)から大きく鈍化する見通しだが、これは原油安・ガソリン安の影響と見られる。変動の大きい自動車とガソリンを除いた売上高は前月比+0.4%となる見通しで、そこからさらに建材や外食を除いたコア・売上高も+0.4%に加速する(いずれも前回+0.3%)と予想されている。
ガソリン価格の低下が消費者にとって一足早いクリスマスプレゼントとなり、消費意欲の刺激に繋がった事を確認できるかが、今回の小売売上高の焦点と言えそうだ。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、来年の利上げペースを巡る弱気な見方(1度も利上げできない可能性など)を払拭できるかという点からも注目されよう。